コロナという前代未聞の難が世界中を襲った数年間、予想外や想定外の事態が次から次へと起こりました。

日常生活だけではなく、お金の動きも今までは考えられなかった支出や収入が発生しています。

今回は、コロナ禍で実感した「長い目でみるべきお金」ベスト3についてお話しします。

コロナでわかった家計の3つの想定外

ベスト3:計画の中には想定外も入れるべき「住宅ローン」

コロナ禍で仕事を失った人もいれば、仕事が変わった人もいます。

仕事の状況が変われば収入も変わります。

家計の中で状況に左右されずコンスタントに続く出費といえば、住宅ローンです。

食費や水道光熱費も状況に関わらず必要なお金ですが、使い方や契約を変えることでいくらかは調整ができます。

しかし住宅ローンは、ローンを組んだ契約に基づいて淡々と続くのです。

コロナ禍で突然収入が途絶えた人には、さまざまな救済策が打ち出されました。

しかし住宅ローンは金額が大きく、なかなか「これで大丈夫」という解決策をみつけられません。

住宅ローンを組むときは一般的に収入が安定し、新しい家族をもったり、新しいことを考えたりできる「良い状態」です。

年齢も30代や40代前半で、「この家なら一生住みたい」「この収入なら35年ローンで返済できる」と前向きに考えて組むものです。

しかしコロナ禍では想定外がおきました

今までの仕事では収入が足りず、転職を考えた人もたくさんいます。

転職に伴い単身赴任になり、住宅ローンとは別に生活費が必要になるかもしれません。

一時的に収入が途絶えれば、貯蓄を切り崩してローン返済しなければなりません。

住宅ローンは「この調子でいけば」という短期的な視点で考えるのではなく、「もしも」という想定外も考えた長い目でみるべきお金です。

ベスト2:初心者こそ長い目でみるべき「投資」

筆者は

「コロナ禍では収入が減り、営業活動が止まり、株価はドンと下がるに決まっている」

と思っていました。

しかし、コロナが蔓延しても株価はどんどん上がっていました。

株価が上がり始めたとき、投資をやったことがない人でも「株でも買ってみようかな」と思った人も多いのではないでしょうか。

筆者も「手数料の安い証券会社はどこか」と検索していました。

すると、中国の大手不動産会社の不穏なニュースが飛び込んできたのです。

また、首相が交代し、発言ごとに株価は上下しました。

コロナ禍では株価を動かすニュースが次から次へと入り、「あのとき買っておけば得したのに」と思うときが何度もありました。

しかし一方で「あのとき買っていたら損していた」と思うときもあります。

つまり、投資はよほど先が読める知識や経験がない限りは、動きの予測が難しいものです。

株価の予測は難しい

UQモバイルのコマーシャルで「リスクを冒さないことこそ、最大のリスクだ」というセリフがあります。

たしかに投資を一切やらない方がリスクは大きい時代です。

しかし初心者が投資をするときには短期的な視点で「今だ」とまとめて投資をするのではなく、長い目でコツコツと少しずつ投資をすることがリスク分散につながります

コロナ禍のように値動きが激しいと、つい「今、まとめてつぎ込んだらドンと儲かるかも」と思ってしまいます。

しかし激しい値動きの時こそ想定外はおこるものです。

ベスト1:一時の感情で数百万円の出費「子どもの教育費」

コロナ禍で学校は休校や分散登校になり、授業時間が激減しました。

「教育格差」や「学力低下」など親をあせらせる言葉がかけめぐりました。

多くの塾は「学びを止めない」をキーワードにオンライン授業を開始し、積極的に塾生の新規募集に乗り出しました。

筆者の近所でも、休校になり家の中でゲームばかりしている子を心配し、塾に入れた家庭がたくさんあります。

しかし塾代は高いです。

中学生になれば月2~3万円が毎月必要になり、春夏冬の講習は別途数万円以上の出費になります。

年間でみれば50万円以上はあっという間になくなり、それが中学3年間続くのです。

仮に月3万円と5万円の講習が年3回あれば、年間51万円になります。

中学3年間では約150万円

です。

そして塾に行くようになれば、友達と買い食いをしたり、スマホが必要になったりするのです。

塾代はパンフレットにはのっていないお金まで考える、広い視点も持っておく必要があります。

塾帰りの買い食い費用も塾代の隠れた費用

「教育格差」「学力低下」という言葉は、とても親をあせらせます。

しかし一時のあせりで塾に入れれば、長期間にわたって多額の出費が続くのです。

教育費は、とりあえず大学卒業をゴールとして考え、長い目でみることが大切です。

コロナ禍で収入がなくなり、私立から公立へ転校する子どもがたくさんいます。

休校中に塾に入ったけれど、実際に入塾したら想像以上にお金がかかることがわかり、すぐに塾をやめた子どももいます。

「子どものため」と思うならば、一時の感情や焦りで多額の教育費をねん出するのではなく、長期的かつ広い視点から考え「使うべき時に備えてプールしておくこと」も親の愛情なのではないでしょうか。(執筆者:クリエイティブな節約家 式部 順子)