※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

知られざる「鉄道の忘れ物」の世界 「鉄道忘れ物市」は掘り出し物が多く宝の山

ビジネス 社会
知られざる「鉄道の忘れ物」の世界 「鉄道忘れ物市」は掘り出し物が多く宝の山

以前筆者は、モバイルWi-Fiルーターを電車内に忘れて、終着駅まで引き取りに行った経験があります。

引き取れた品物はまだいいものの、別の日に忘れた傘などは、どこまで行ったのか見当もつきません。

今回は知られざる「鉄道の忘れ物」の世界を、「忘れ物市」とともに紹介します。

一定期間保管し忘れ物市へ

鉄道の忘れ物は鉄道会社・警察で保管

鉄道での忘れ物は、駅で数日間保管されたのち、警察署に引き渡されるのが通常です。

しかし、一部鉄道会社では顧客サービス向上のため、自社保管を強化しています。

小田急では「お忘れ物総合取扱所」に集約

小田急では「お忘れ物総合取扱所」に集約≪画像元:小田急電鉄

小田急電鉄では、駅で2~3日保管ののち、登戸駅近くの「お忘れ物総合取扱所」に忘れ物が集約されます。

営業時間は12時~20時で、年中無休です。

小田急線全線の忘れ物を集約し、3か月間保管します。

ただし傘の保管期間は2週間で、スマホなど個人情報などを含む一部の忘れ物は保管せず、多摩警察署に提出されます。

ここでは自動倉庫管理システムが導入されており、1日約800件にのぼる小田急の忘れ物をスムーズに検索できます。

チャットで忘れ物の保管状況を調べられる

チャットで忘れ物の保管状況を調べられる≪画像元:小田急電鉄

自動倉庫管理システムが導入されているおかげで、利用者が忘れ物の保管状況を問い合わせることも簡単です。

電話はもちろん、小田急公式サイトや小田急アプリのチャット機能を使い、忘れ物の保管状況を問い合わせられます。

残りの忘れ物は有資格業者によって落札

残りの忘れ物は有資格業者によって落札≪画像元:ピーエックス

鉄道会社の努力もあり、小田急では3~4割の忘れ物が返還されます。

残りの忘れ物は警察署に引き渡され、一定期間ののち鉄道会社に引き渡されます(東京都の場合)。

これらの忘れ物は、資格を持ついくつかの業者によって競売にかけられ、最も高い金額を付けた業者が落札する仕組みです。

商品ごとに落札するのではなく、段ボール単位で1個1万円程度で落札するそうです。

箱の中身も分からない状態で落札するのですから、業者の方もイチかバチかですね。

忘れ物市への出品も

忘れ物市への出品も≪画像元:イオンモール

落札した業者は自社店舗で販売する場合もありますが、ショッピングモールやデパートに出店して、「忘れ物市」を開催します。

一例として、昨年開催されたとある忘れ物市では、以下のようなものが販売されていました。

  • バーバリーのハンカチ:100円
  • ユニクロのジャケット:480円
  • GAPのカーディガン:150円
  • カネボウアイライナー(media):300円
  • めがね:50円

衣料品はサイズさえ合えば大変お安いですが、販売価格の安い商品だけでなく、以下のようなお高めな商品もあります。

  • ワイヤレスイヤホン:5,800円(通常価格の6割引き)
  • ルイ・ヴィトンのバッグ:3万9,000円(通常価格約12万円)
  • Baby-G:4,800円(通常価格1万円以上)
  • ロレックス:19万8,000円
  • ロレックスオイスター:20万8,000円

傘は質量ともに圧倒的

鉄道の忘れ物ナンバーワンである傘は、忘れ物市でも多く販売されています。

昨年開催されたとある忘れ物市では50円から販売されており、ラルフローレンの傘は2,900円(通常価格1万円)でした。

傘に限らずクリーニング済みで、壊れた箇所は修理・補修されます。

ビニール傘は忘れ物として処理せず処分してしまうため、こちらは忘れ物市に登場しません。

ビニールではない傘も安く販売されていますから、そちらを買いましょう。

傘の束

注目は電子機器

忘れ物市で現在注目なのが、電子機器や周辺機器です。

具体的にはモバイルバッテリーやUSBコード、そしてワイヤレスイヤホンなどです。

高級なワイヤレスイヤホンですと数万円はしますので、見つけたら即買いだそうですよ。

ワイヤレスイヤホンの比較を女性の手元

まずは忘れないようにしよう

引き取られなかった鉄道の忘れ物は、忘れ物市で販売されることが多いです。

持ち主にさがし出されなかった忘れ物、少し哀愁がただよいますが、忘れ物市で第二の人生(物生?)をスタートさせられればいいですね。

それ以前に、まずは忘れ物をしないようにしましょう。(執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁)

《角野 達仁》
この記事は役に立ちましたか?
+26

関連タグ

角野 達仁

執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁 角野 達仁

1976年生まれです。極力すべての支払いをクレジットカードでするようにしていますが、カード手数料をとられて損をするうっかり屋さんでもあります。その悔しさをばねに、日々クレジットカードのお得な使い方についてアンテナを張っています。アンテナを張って入手した無理なくできるお得なカード情報を、お得なカードライフを広めるために皆さんに分かりやすく伝えられたらいいと思っています。 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集