楽天カードの通常ポイント還元の付与方法が替わります。
請求単位だったのが、決済単位になり、ポイント付与の計算において切り捨てられる端数が大きくなるわけです。
今回はこの直接的影響を探るのではなく、筆者が日頃から意識している「ポイント付与に対する個人的なルールと方法論」を紹介します。
実用的価値が極めて高いというほどではありませんが、最大効率を追求するのが得意な方にはおススメです。
目次
キャッシュレスはスポーツ 日ごろの準備と実践
キャッシュレス決済は複雑になる一方ですが、複雑さを嘆くより楽しんでしまいましょう。
決済の際は、神経を研ぎ澄ませた瞬時の判断が求められます。
そして瞬時の判断を導くのは、日頃の準備です。
日頃から最高効率を考えておくことで、望ましい結果(還元の高さ)が得られます。
実際のところ、瞬時の判断でしばしば失敗するのですが。
キャッシュレスのお得3要素
キャッシュレスのほうが現金より得だというところまでは把握していても、なぜそうなのかまで常に考えているでしょうか。
お得3要素は次の通りです。
そして、優先すべき順位通りに並べています。
1. 価格割引またはポイント5~20倍等
2. クーポン適用(QRコード決済が多い)
3. 還元率
還元率が悪いカードも、1や2に見るべきものがあれば使って構いません。
1・2のほうが3より価値が高いのです。
3の還元率については、チャージを挟む場合、「チャージ時におけるクレジットカード」と「決済時」と両方を考慮します。
筆者がメインに使っている1枚は、三井住友のOliveフレキシブルペイゴールドです。
コンビニ・特定飲食店で最大18.0%の還元 (1) があり、通常還元率も、年間100万円利用を前提として1.5% (3) ですから、総合力の高いカードだといえます。
「決済ごとポイント」のカードの使いみち
楽天カードの実還元率は、そんなに下がるわけではないという検証結果も見られます。
1.0%がせいぜい0.97%に落ちるぐらいだろうということです。
ただ決済をスポーツのごとく捉える筆者からすると、大きくマイナスにならないとしても、最高の結果を妨げるカードは生活から排除したくなります。
ただし楽天カードも含め、「決済ごとポイント」のカードにも、使いみちというものがあります。
・ 楽天カード … 楽天市場
・ イオンカード … 割引やポイントアップの日に使う
・ セブンカード・プラス … 毎月8の日(5%オフ)に使う
・ エポスカード … 電子マネーやQRコード決済へのチャージ(特にゴールド以上)
・ PayPayカード … PayPayでの「クレジット」(旧あと払い)
・ 全般 … 電子マネーやQRコード決済のチャージ
要は、ポイント付与方法の欠点を補うメリットがあるときは使って構いません。
イオンカードは人気のカードですが、このメリットはイオングループでの豊富な割引、ポイントアップにこそあります。
Apple Payにセットしてイオン外で使うとなると、まったくおすすめしません。
電子マネーやQRコード決済にチャージする場合なら、千円単位の場合が多いので、端数は出ません。
決済ごとのカードでも、デメリットはありません。
デビットカードのポイントは決済単位
掛け売りの嫌いな人でも、銀行口座のお金を使ったデビットカード決済ができます。
デビットカードもポイント還元率を競っています。
ただしデビットカードの場合、「月」の単位がないため、必然的に決済単位でのポイント付与となります。
還元率においては、楽天カード改悪と同じ状態でスタートしていることは知っておいてもいいでしょう。
マクドナルドはコーヒーだけならモバイルオーダー、400円の決済なら窓口へ
常に混雑しているマクドナルドでは、モバイルオーダー利用を積極的に使うのをおすすめします。
非常に敷居の低いものです。
しかしモーニング時間帯など列がごく短い場合、三井住友カードユーザーの筆者は窓口に並びます(タッチパネルオーダー機があればそちらへ)。
ただしこの場合も、次の通りいろいろ考えることがあります。
・ どんなときでも公式クーポンやLINEクーポンをチェック(価格最優先)
・ 200円未満の飲み物だけの場合、モバイルオーダー(これ以外のメリットが少ない)
三井住友カードの特約店ポイントアップは、月合計200円単位で計算されます。
コーヒーだけ、つまり1回の決済が200円を下回るケースであっても月合計でポイントアップには貢献する可能性があるものの、このためにわざわざ窓口に並ぶことはしません。
200円の決済がないと、dポイントまたは楽天ポイントがつかない理由もあります。
いっぽう、200円を超える決済の場合、窓口が空いていれば迷わずそちらに行きます。
三井住友Olive利用、家族ポイント適用の筆者の場合、スマホタッチとdポイントまたは楽天ポイント合計で、9.5%還元となります。
コンビニ等で200円未満はモバイルSuicaが最強
コンビニや自販機で飲料のみ購入というときの決済は、モバイルSuicaがベストです。
どのみち200円未満では、何を出してもポイントもほぼ付きません。
Suicaは原則、チャージ時のみにポイントのたまる(チャージ元のクレジットカード次第)決済アイテムです。
ポイントの付かない決済では、店舗の系列を問わずこれが一番いいのです。
他には、共通ポイントを決済に使うのもおすすめです。
PayPayは小規模店舗で使う
人気のQRコード決済PayPayは、チェーン店で使うのは決していい方法とは考えません。
筆者がPayPayを使うシーンです。
・ 小規模店舗
・ 地域別の大型還元
・ ドラッグストア等の大型還元
・ クーポン発行の場合
・ たまったPayPayポイントの消化
実際には小規模店舗(ユーザースキャン店舗)も、三井住友カードユーザーなので大部分はLINE Payを使っています。
クーポンが出ていても三井住友カードのスマホタッチ決済のほうが優れているという場合もあり、頻度はさらに下がります。
PayPayをそれほど使わない理由です。
・ 「クレジット」(旧あと払い)でも、決済ごとの還元率1.0%
・ PayPayステップは非効率で最初から参加する気がしない
別にPayPayに対し含むところは一切ありません。
ただ、最大効率を追求すると限定されたシーンでしか使わなくなるのが自然なわけです。
といって、他のQRコード決済も積極的に意味があるシーンでしか使いません。
現在神奈川県では「かながわPay」の大型還元実施中ですが、筆者はLINE Payとau PAYしか使っていません。
これも、ごく自然にこうなっています。
自分のキャッシュレススタイルを確立しよう
筆者のキャッシュレスに挑む対策をお知らせしました。
おおむねこれが正解と思ってはいますが、これ以外を否定するわけではありません。
たとえば筆者はやりませんが、楽天キャッシュを高還元率でチャージするため工夫をしている人もいるわけです。
反対に、複雑なルールはついていけないので、決済方法を限定している人もいます。
それはそれで、ライフスタイルに合っていればいいのです。
自分自身のスタイルを組み立てて準備したうえで、決済の際には瞬時に判断していきましょう。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)