お得情報には常に敏感でありたいものです。
筆者はクレジットカード等、キャッシュレスのキャンペーンには積極的に参加しています。
ただ中には、どうにも手を出しづらいキャンペーンがあります。
今回は、手を出しづらいその理由を深掘りします。
あくまでも筆者の感覚を述べたもので、もとより正解・不正解はありません。
そのつもりでご参考にしてください。
目次
報酬のあるキャンペーンを識別する
よくあるタイプの還元の大きなキャンペーンと、たまにあるちょっと違う方式のキャンペーンをそれぞれ見ていきます。
クレジットカード等のキャンペーン
クレジットカードのキャンペーンは、おおむね次の要素でできています。
・ 入会、利用開始
・ 指定の額、決済する
・ 報酬がキャッシュバックやポイントで得られる
入会等、キャンペーンの始まりには、次のものがあります。
・ クレジットカード入会
・ 入会にあたり、自己アフィリエイトやポイントサイトの活用
・ リボ払いの登録とキャンペーンエントリー
基本的にはこれらの行為の場合、次の手順で利益になります。
1. 商品が先に手に入る
2. 後からカード代金を請求される
3. さらに後から、キャッシュバックやポイント付与がある
※リボ払いキャンペーンの場合、手数料を支払うと利益がなくなるので、発生させないのが大前提
カード会社の目論見は、1で消費を増やしてもらうことにあります。
とはいえ利用者側が、必要でないものをむやみに購入するのはいいことではありません。
筆者の場合、税金や国民健康保険等、支払方法を固定していないものがいくつかあり、キャンペーンの際に活用するため、消費を極端に増やすことはありません。
2と3は、おおむねこの順序です。
入会キャンペーンの反映による報酬付与には、4か月程度の時間が掛かることが多いのです。
ポイント付与であっても、現代ではほぼポイントは電子マネー残高と似た存在で、不便はありません。
たまに、デビットカードの入会キャンペーンで還元額の高いものがあります。
これにも参加はしますが、商品を手に入れるにあたって銀行口座に残高が必要なため、若干気持ちに変化が生じます。
プリペイドカードの残高を増やすキャンペーンもある
プリペイドカード、それも特定店舗でのみ使えるカードにたまに、
キャンペーンがあります。
これが筆者の苦手な種類のものです。
苦手と言っても、参加するかどうか、検討は常にしています。
最近の具体例を挙げます(最初のもの以外終了)。
・ スターバックスカード3,000円分をセブン-イレブンで購入すると500円のデジタルチケットがもらえる(2023年9月まで)
・ コメダ珈琲「KOMECA」に1万円以上チャージで10%ポイント還元(2023年8月)
・ ドン・キホーテ「majicaチャージ」10万円で2万円分もらえる(2023年6月)
・ ドトールバリューカードに三井住友カードから3,000以上チャージすると5%還元(2023年5月)
・ カルディカードにチャージで10%還元(2021年6月)
「majicaチャージ」など、大変な反響で、一度中断されたのちに還元が10%(1万円)で復活しました。
筆者もクレジットカード「マジカドンペンカード」を持っていて、majica10万円チャージは可能な状況にありましたが、結局やめました。
コメダ珈琲のKOMECAも持っており、キャンペーンも認識していましたが、手を出していません。
先の、入会キャンペーン等との違いはなんでしょうか。
プリペイドカードの残高を増やすキャンペーンに参加しない理由
チャージするカードが、特定の店舗だけで使えるプリペイドカードではなく、どこでも使える電子マネーであれば悩まずに実行していたはずです。
これは、お金の価値を損なわず、形状を変化させるだけだからです。
一方先に挙げた例は、すべて特定店舗でしか使えない残高に変貌します。
もちろんドン・キホーテに行けばなんでも売っていますが、一度もここを目的にして出向いたことがありません。
このような限定されたプリペイドカード残高をもらうと、有効期限がないにも関わらず、囲い込まれてそこしか使わないモードになってしまいます。
その不利益と、必要経費が見合わないと感じます。
チャージで得られるものは商品ではありません。「商品と交換する権利」です。
残高をもらっても、商品交換前の状態が長く続くと、不安定な気持ちになるわけです。
スーパーの破綻に伴うプリペイド残高消滅
2022年の秋に、京都府のスーパー「ツジトミ」が経営破綻しました。
ツジトミの京田辺店では、現金チャージ型の電子マネー(プリペイドカードと考えたほうが妥当)を導入しており、チャージにより残高(ポイント)が増える仕組みになっていました。
これが経営破綻により消えてしまったのは、当時大きく報道されました。
中小スーパーと、上記に挙げた巨大な企業とを同列には考えません。
そして、クレジットカードからでもチャージできる大型キャンペーンと、現金チャージのごく小規模なお得を同列に考えることもできません。
ですが、「少しでもお金を増やしたい」という気持ちが働いた点についていえば、共通しています。
ただ他のスーパーよりもツジトミに行くのを増やす結果になる行動が、真にお得だったのか、この点は消費者行動としていささか疑問に感じています。
かつしかPayにも手が出ない
東京都葛飾区では昨年、QRコード決済の大幅還元を実施していましたが、2023年は独自の「かつしかPay」を実施します(2023年9月5日申込締切)。
かつしかPayは事前に1万円でデジタル商品券を購入するもので、商品券は1万2,000円分使えます(2セットまで可)。
区民でなくても申し込めますが、応募者多数の場合、抽選です。
各自治体で実施している地域振興商品券が形を変えたものです。
大型店でも使えるのが最大のメリットで20%還元ならいい数字ですが、筆者はこれにも手を出しづらいのです。
クレジットカードで購入できる点はよいのですが、結局はプリペイド残高を増やす行為です。
決済で商品が先に手に入り、その後ポイントが増えるのがQRコード決済の地域還元のパターンですが、もらえるものが残高になったとたんに意欲を削がれてしまいます。
かながわPayでたまるポイントにも工夫が必要
筆者は現在、神奈川県全土で開催中のかながわPay第3弾に注力しています。
QRコード決済の大型キャンペーンですが、たまるポイントにややチャージに似た雰囲気があるため、気を付けないといけません。
かながわPayのポイントは、かながわPay加盟店で使う以外にありません(2023年11月30日まで)。
なんにでも使える共通ポイントとは違うのです。
ポイント利用について、一般的なPayPay等の地域還元とは違った方法論が求められます。
一気に使ってしまいたいのです。
今回のかながわPayで、ためたポイントの使い道を決めました。
エアコンの買い替えに使おうと思います。
差額には、ビックカメラのポイント(三菱UFJグローバルポイントから等価交換予定)も充当します。
ちなみに東京都民なので、東京ゼロエミポイントがもらえます。
チャージのキャンペーンだけは手が出ません
キャンペーンにも種別があります。
今後も、チャージのキャンペーンだけはなかなか手を出す気になりません。
引き続き、悩み続けて参加しないで終わりそうです。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)