「エンゲル係数」とは、家計の消費支出に占める食料費の割合のこと。
収入が少なくなっても食費は削りにくいため、一般にこの数値が低いほど生活の水準が高く、逆に、数値が高いほど生活にゆとりがないとされています。
戦後は50%を超えていたといいますから、手取り収入のうち、貯蓄以外の
消費支出の半分以上が食料費に飛んでいった計算になりますね。
とても高い水準。これではおそらく、貯蓄はできないでしょう。
いかがでしょうか? 自分の家計のエンゲル係数は?
家計簿をつけていればすぐに計算できるはず。
ニッポンのエンゲル係数は、経済成長を経て一貫して下がり続け、2005年
には22.9%になりました。そして、ここが底。
いかがですか? この数字と比較した自分の家計の状況は?
その後、数値は上がり始め、2011年は23.7%。
実に、第一次オイルショック(1974年)以来の高い数値となっています。
背景には、収入の減少や若者の雇用難があるようです。
ところで、1文字替えた「エンジェル係数」とは、野村證券が命名した「家計支出に占める子育て費用の割合」のこと。
平成元年に調査をはじめ、2年に1度の割合で実施しているといいますが、第10回(2007年)以降のものが見つかりませんので、その後は実施していないのかもしれません。
第10回の調査をみると、過去最低の26.2%。
収入の少ない世帯ではエンジェル係数が低く、多い世帯では高い傾向があるようです。つまり、低所得世帯は子どもの教育にお金をかけられずに絞り込む。高収入世帯では逆に、子どもの教育費にお金を使う。
いかがですか? お宅のエンジェル係数は。
エンゲル係数が高まり、エンジェル係数も高まるようだと、家計が押しつぶされてしまいます。