住宅ローンを借りるときに加入する「団体信用生命保険」。
住宅ローン専用の生命保険だと考えてください。
民間の金融機関の住宅ローンを借りるときには、この通称「団信」に加入できない方は、お金を貸してくれません。
団信も生命保険ですから、健康状態が良好な人でないと加入することができないんですね。
団信に加入して、お金を借りて、返済中にその方が万が一亡くなってしまった場合、団信の生命保険金が金融機関に直接払われ、借金が完済されます。つまり、チャラになります。
そして、借金のない住宅は、遺族である配偶者や子どもが相続します。
団信というのは、お金を貸す側にとっては焦げ付くことがないメリットがあり、お金を借りる側にとっては大黒柱が亡くなっても借金が残らないメリットがあります。
そして、この生命保険料はタダ。お金を借りる人は保険料を払わなくていいんです。
ただし、例外があります。
「フラット35」という住宅ローンだけは、団信に加入しなくてもいいということになっています。
しかし、多くの人は、万が一のときのことが恐いから入ります。
そして、加入する場合には、保険料がかかるのです。
保険料は、年払い。
ローン残高1,000万円あたり35,800円かかります。
仮に3,000万円の借金をした場合、1年目は35,800円×3=107,400円かかります。
2年目以降は、そのときのローン残高に応じてかかります。
住宅金融支援機構のHPに行くと、保険料の総額を簡単にシミュレーションできるようになっていますが、ちなみに、加入人数:1人、返済方法:元利均等、返済期間:30年、借入金額:3,000万円、金利:2.01%の場合、保険料の総額は約181万円になります。
そう、ざっと総額200万円程度かかるんです。
最近では、フラット35の団信に入る代わりに、民間の保険会社が提供する「収入保障保険」が積極的に販売されているケースも見受けられます。
収入保障保険は、期間の経過とともに、保険金額が減少するようにあらかじめ設計する死亡保険。
万が一死亡した場合に一時金で受け取れる金額を、毎年のローン残高を超える程度に設定すれば、受取人が受け取った保険金で残ったローンを一括返済できるのです。
収入保障保険は、たばこを吸わない人や健康体の人の保険料を大幅に割り引くものがあるため、若くて、たばこを吸わなくて、血圧も高くなく、肥満でもない人の場合、支払う保険料総額が、フラット35の団体信用生命保険料よりも安くなる場合があるといいます。
フラット35をご検討の方は、考えてみてはいかがでしょうか?