最後に、今後、生活防衛をするための基本的なことについて・・・・。
「現状認識」と「目標設定」がいちばん大切だと思います。
「現状認識」とは、いま、わが家で、誰が、何に、いくら使っているか?を明らかにすること。
簡単に言えば家計簿をつけるということですが、毎月の収支を見るだけでなく、もっといろいろな視点から見てみましょう。
たとえば、電気代の月次の推移。
季節や月によって電気の使用量は異なるはず。
水道代やガス代などもそう。
クルマも、クルマを保有していることで年間どれだけのコストがかかるのかをまとめてみる。
200万円のクルマも10年で乗りつぶすとした場合、1年あたりのコストは車体だけで20万円。
車検が10年間で合計50万円としましょう。1年では5万円です。
駐車代は毎月1万円の場合年間で12万円。
税金は年3.5万円。
ガソリン代が年間6万円。
自動車保険が3万円。
こんなふうにしてみると、1台の自動車の1年あたりのコストは、49.5万円になります。
往復1万円かかるタクシーに、年間約50回、月にすれば4回強乗れる計算ですね。往復5千円だと年に100回、月に8回以上乗れます。
こんなことを考えてみるのもよいかもしれません。
携帯電話を中心とした通信費も同じですね。多くかかった月がある場合には、その原因を探る。そして料金プランを見直す。
次の「目標設定」は、「目標貯蓄額の設定」です。
結局のところ、家計の見直しの目的は、貯蓄ができるようにして将来の支出に十分備えられる家計にすることです。
極論すれば、それがラクラクできるのであれば、家計の見直しも必要ない、家計簿も必要ない、使ってしまって余ったお金が自然に貯まるに任せればよいのです。
しかし、それができる家庭は少ない。だから、目標貯蓄額を決めて、達成に向けて励む。
いずれも、なかなかできてないことではありませんか?