「つくつく法師」という蝉の鳴き声を耳にするようになると、夏の終わりを感じます。
東京に来てから知ったことに、東京ではミンミンゼミがいて、クマゼミがいないということ。
西日本では、クマゼミがいて、ミンミンゼミの声を聞いた記憶はありません。
アブラゼミ、ニイニイゼミ・・・・東にも、西にもいます。
「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ~~~~ウイヨース、ウイヨース~~~ジーーーーー」・・・東京の沖合、八丈島にいる蝉は、つくつく法師1種類だけなんだそうですね。この蝉が、夏中、泣き通しているんだそうです。
つくつく法師の場合は、同じ旋律をみんなで歌う「斉唱」ではなく、ずらして歌う「輪唱」が楽しめそう~。
ミンミンゼミの声を聞いて育った東日本の人と、クマゼミの声を聞いてオトナになった西日本の人、つくつく法師しか知らない八丈島の人とでは、やはり根っこにある性格というか気質というか、DNAみたいなものが違うんだと思いますね。
それぞれの地域や気候にぴったり合うように、長い時間をかけてそこに住む人間の性格や気質が形づくられてきたのでしょうから、私たちが故郷を愛するのは当たり前のこと。故郷には特別な「価値」があります。
「地価」・・・ここでいう「価値」とは、他で代替できない真の価値ではなく、「交換価値」、つまり「お金に換算するといくらになるか?」のこと。
「交換価値」は、マーケットで決まります。
需要と供給の関係で、ひとりひとりの感情を無視して非情に決まります。
だからすばらしい。
誰もが納得せざるを得ない。文句の言いようがありません。
これを政府が決めようとすると、たいへんなことになります。
決定権を持つ人を籠絡しようとお金や票が飛び交います。
そして、こちらを立てればあちらが立たず、その逆もしかり。
必ず誰かが不満を持ちます。
決定をマーケットにゆだねることは、「神の見えざる手」に任せるということ。最も効率的で最適な決まり方。そして誰にも禍根を残さない・・・はず。
国土交通省が四半期ごとに調査している主要都市・高度利用地150地区の4月~7月における地価動向は、上昇が33地区、横ばいが82地区、下落が35地区。
上昇と横ばいの地区が150地区のうち115地区。
全体の約4分の3の77%を占めています。
前回の68%よりもさらに、上昇や横ばいの地区が増えています。
上昇地区は、東京圏の商業エリア、大阪件の商業エリア、マンション販売の好調な住宅エリア。
特に大阪圏と名古屋圏では上昇地区が下落地区を数で上回り、地価が下落基調から転換しようとしている動きが見られます。
少なくとも、大都市圏では、地価が下げ止まろうとしていることがわかります。
消費税率を5%上げるのにあんなに紛糾したのに、地価が下げ止まり、やがて5%程度上昇しても、誰も何にも言わないでしょう。
マーケットが決めたことだから・・・。
言うとしたらマイホームを買おうとしている人の「あ~あ、タイミングが悪かった」。
マーケットの効力は、責任を他人に押しつけることができず、全責任を自分で引き受けざるを得ないと思わせること。
自分を変えるキッカケにすることができるということ。