「いつ死亡したとしても、保険金が支給される保険」それが、「終身死亡保険」です。誰にも等しく、必ず死期は訪れます。したがって、いつかは必ず保険金が支払われる保険です。
ただ、80歳や90歳になると、死亡は決して「万が一のこと」ではありません。「ぼちぼちやってくるもの。100%の確率で」です。・・・・とすると、これは「保険」と言えるのでしょうか?保険とは発生する確率の低いことが起こった不幸なときのために、みんながお金を出し合って相互扶助をする仕組みです。
「死亡」には、「万が一と言える時期や年齢」があります。一般的には収入があって、家族があって、子どもがいて、、、、。そんな時期の死亡こそが、保険にとっての「万が一の不幸なできこと」なんですね。
結論をいうと、終身死亡保険は、基本的には不必要な保険です。
わが国には、「遺族年金」という国の仕組みもあり、配偶者が亡くなっても一定の金額が遺族に一生涯支給されます。ただし、保険にはさまざまなルールが決められているために、例えば「相続税対策としては終身保険が使える」ようなことになっているのです。
私たちが支払う保険料を保険会社が運用します。その運用利率のことを「予定利率」といいますが、予定利率が低い時期の保険は、保険を使ってお金を増やすこともできません。したがって、やはり、突き詰めれば、「終身死亡保障」は不要なのです。