「お金を運用して、収益があがった」と思っていてもその収益(もうけ)にも税金はかかります。税金って、企業に勤めて給料をもらったとき、消費税しか、関係ない、と思ったら、違いますよね。
満期保険金を受け取ったら、今まで払ってきた払ってきた保険料と50万円を差し引いて残った金額が「一時所得」というお給料とはちがう儲けがあり、それに対して税金がかかります。株や債券を買った時よりも高く売却できたときに発生した儲けは「譲渡所得」といってこれもお給料とはちがう儲けになります。それぞれの所得(もうけ)によって税金の計算の仕方ってかわります。
細かく言うと、金融資産でのもうけについても税金をどのように処理するかによって、最終的に手元に残る儲けがかわります。例えば、株を売って儲けたお金に対する税金。「総合課税」と「申告分離課税」どちらにしますか?お客様が選べます。
申告不要とすれば、証券会社が全部処理をしてくれます。あなたにかわって証券会社が税金をおさめてくれます。「面倒くさいから、申告不要にするよ」確かにそうですが、せっかくならば、ほかの制度はどんなメリットがあるのか見てみましょう。
申告分離課税というのは、株での儲けをお給料とは別にあなたが計算します。これのメリットは、複数の株の売却をして、株Aではもうかっていても株Bで損が出ていれば、それを差し引きできるというところです。最大3年間、利益と損失を相殺できるのです。申告不要に比べれば、メリットありますよね。
では、総合課税は?お給料と、株の儲けをあわせて税率をかけます。お給料が高い人は、超過累進課税で最高40%の税率がかかりますから、こちらを選んでしまうと、株の譲渡だけなら10%(所得税7%、住民税3%)ですむところ(2013年12月31日まで、それ以降は所得税15%、住民税5%)、高額の税金を払うことになってしまいますね。逆にいうと、お給料が少ない人で、最低税率の5%の人にとっては総合課税にしたほうが少なくなりますね。
ということで、どの方法で税金を計算するかは、ケース・バイ・ケースです。どの方法にするかによって「最終的に手元に入る収益」がかわってくること、知っておくことも大切です。