4月中旬から3月期決算企業の決算発表シーズンが始まり、来月中旬までの約1カ月間は日本株投資を考えるうえでは大変重要な時期です。
そこで、本日は私がアナリスト経験に基づいて実践している投資手法のキーポイントをご紹介します。
目次
株価のボラティリティが大きくなる決算シーズンは投資のチャンス
私は株式投資を実践するに当たり、「自分なりの投資哲学に基づいて、左脳と右脳のバランス感覚を働かせて、ドライかつシンプルに意思決定を行なう」ことを心掛けています。
私の「投資哲学」の基礎となる考え方は、「株価は将来の収益合計の現在価値」であり、企業収益が増えれば株価も上昇するということです。
つまりは、「今後業績が伸びていく企業の株を買う」ということであり、個別企業の業績結果や今後の見通しが明らかになる決算発表シーズンは、こうした原理原則が凝縮した形で株価のボラティリティが大きくなるため、ここに投資のチャンスが生まれます。
株価は決算発表時の会社予想に敏感に反応しますが、一時的な要因や政策的な予想数字であったりするため、内容がわからないタイミングでの投資はあまり賛成できません。
また、決算発表前に市場で形成されている市場コンセンサス(アナリストの業績予想平均)を下回ると、たとえ増益予想であっても株価は下落するリスクがあります。
投資タイミングとしては、決算発表後に新たに形成される市場コンセンサスを待ったうえで、会社予想を市場コンセンサス予想が上回る、上方修正ギャップの大きい銘柄に投資することです。
投資に左脳と右脳のバランス感覚を働かせる
「左脳と右脳のバランス感覚を働かせる」とは、左脳で論理的思考に基づく企業分析を行い、右脳で直感を生かしてチャートや市場の空気を読み、総合的に投資判断を下すことです。
ただし、これらについて難しく考える必要はありません。
左脳を使う企業分析に必要なデータは、(1) 過去の業績トレンド、(2) 今・来期及び足元の四半期決算見通し、(3) ROE、PERの株価指標、(4) 決算時の市場コンセンサス、程度で十分です。(1)~(3) はインターネットで取得可能なほか、週1回発行のチャートブックに網羅されており、(4) はIFISから情報が取れます。
右脳を働かせる直感やひらめきは、投資家心理が表れる株価チャートや出来高が有効な参考データとなりますが、細かいテクニカル分析をマスターする必要はありません。過去1年や3年など、いくつかのスパンでチャートの形や出来高の推移を絵として眺めることで、今は安いか高いかの判断を下せるようになると良いでしょう。
ドライかつシンプルに意思決定を行なう
「ドライかつシンプルに意思決定を行なう」とは、銘柄へ惚れ込んだり買値にこだわったりせずにドライに対応し、常に投資環境の変化に注意を払いながら「YESかNOか」の判断をシンプルに下すことです。
投機ではなく投資という観点からは、長期的視点での銘柄選択は正しいことですが、誰も1カ月先のことも見通せないなかでは、結果的に短期売買となることは自然なことです。
むしろ、日本株の売買主体である外人投資家がマクロ予測に基づき投資対象を選択する運用手法であることを勘案すると、前提としている投資環境が大きく崩れた時は素早く見直す必要があります。
その際には大きなくくりで良いので、日本をはじめ米国、欧州、BRICsなどの景気がいいのか悪いのか、そうであれば日本株市場は強いのか弱いのか、結果として個別株は売りなのか買いなのか、といったシンプルに判断することがポイントです。