噂とは逆に”値下がった”生命保険料
アベノミクスによる連日の円安・株高傾向が続いています。「景気は気から」とよく言いますが、日本全体が何となく高揚した気分になっています。
今回は、生命保険とアベノミクスの関係について説明いたします。4月から生命保険料の値上げが噂され、実際に値上げした会社もありますが、いざふたを開けてみると各生命保険会社対応が保険料据え置きや逆に値下げした会社の方が多かったようです。生保離れが進む中、値上げには慎重にならざるを得なかったようです。
生命保険料の値上げがうわさされたのは、10年物国債利回りの低下を受け、金融庁が4月から12年ぶりに標準利率を1.5%から1.0%に引き下げたことが原因でした。保険会社は、責任準備金を積み立てておくことが義務付けられています。責任準備金は、保険金や年金などの支払いのために運用で積み立てられています。その運用利率が予定利率です。その予定利率は、標準利率によって義務付けられています。
標準利率が低下することによって、積み立てなければならない責任準備金が増えてしまいます。つまり、その分を保険料で負担しなければならなくなっていまうのです。もし、みなさんがなるべく元金を少なくして100万円を貯めたいなら、1%と3%の定期預金どちらを選びますか?利率が高い方が、負担が少なくなる仕組みになっています。
アベノミクスで保険金として恩恵を受けれる
アベノミクスでは、株や不動産を持っている人か一部の富裕層しか恩恵がないと言われます。
しかし、変額個人年金保険や利率変動型終身保険には、予定を大きく上回る年金や解約返戻金を受け取ることができます。養老保険でも、満期保険金がアップします。その他の保険でも、剰余金の還元として配当金が支払われます。しかも、保険金による運用益については課税されません。
保険を運用資産として持つことはリスクが小さく、分散投資として有効ですが、利回りという面でみれば、株や投資信託に比べれば劣ることは否めません。