歴史からマーケットの動きを学び、未来の動きを想定することを生業としている身ですので、現在の先行き不透明だと言われているドル円相場に関して、何らかの参考になればと思いまして、今回は執筆をさせて頂きます。くれぐれも最終的な売買の判断等はご自身の判断でお願い致します。マーケットは生き物ですから、すべてがすべて当たるわけではありませんので…
ドル円相場の先行きを考えるときに、あなたは何から考えますか?どんな観点からアプローチをしても間違いではありません。その結果がよいものであるならば…今回はドル円の月足から考えてみたいと思います。
その前に「フィボナッチ係数」と言うものを御存知ですか?もし、フィボナッチ係数をご存知でなければ、この機会に覚えておくと有利かもしれません。フィボナッチ係数の参考サイト【テクニカル入門】
さて、ここから本番です。相場は値幅と日柄だと考えています。その値幅と日柄の両方を今回は考えておきましょう!
まず、基準として押さえておきたい数字を述べておきます。
2011/10/31の75.54円
実に約53ヶ月間のドル安円高の動きがあったわけです。そして約48.6円もの値幅となっていました。
いろいろな要因で75.54円からドル安円高に向かっていますが、2013/05/22の103.73円まで2011/10/31の75.54円から約20ヶ月間の期間を掛けて値幅にすると約28.19円と言うドル安円高を見せてきたわけです。
ここでフィボナッチ係数を当てはめてみましょう。48.6円幅のドル安円高に対する0.618倍は30.03円幅。実際には28.19円幅のドル高円安ではありましたが、ほぼ0.618倍の上昇を見せた結果です。
では、日柄(期間)はどうなっているでしょう?53ヶ月の0.382倍は20.25ヶ月。実際に上昇したのは約20ヶ月となっていますから、ほぼ0.382倍の期間ドル高円安になっていたことがわかります。
よって今回103.73円からドル安円高に動いているのも、テクニカルから判断してもドル安円高になるべくしてなっている状況であることがご理解頂けると思います。
このフィボナッチ係数だけで語るのは、少々危険ではありますが、新聞紙面でファンダメンタルが多数語られていますが、そのファンダメンタルに心を揺らされずにマーケットを観ていられるモノにはなるのではないでしょうか?
未来を想定していく場合には、ここまでの動きから未来を考えてみて下さい。きっとこれまでと違った景色が広がってくるでしょう。