今回は、医療保険を選ぶポイントを見ていきます。
まず、医療保険から受け取る給付金は、入院と手術の給付金である事を確認しましょう。通院給付金もついている商品がありますが、給付条件があって金額もそれ程多額ではないので、こちらの準備は貯蓄で対応していく方が賢明でしょう。
さて、ポイントを順に見ていきます。
目次
ポイント1 入院日額
入院日額は最も保険料を左右します。ですから、個々の状況(健康状況・家族構成・病気の家系環境・職業(会社員・自営)など)をしっかり掴んで検討しましょう。
例えば、健康診断で指摘事項がなく、独身で、家系は長寿で、サラリーマンの方の場合と、病気がちで子どもがまだ幼く、癌の家系で、自営をしている方の場合とでは、病気に対するリスクは全く違います。
ちなみに私は、会社員(保険営業マン)で、子どもは独立し、健康診断の指摘も要観察程度で、比較的長寿の家系です。私なら、日額5000円とします。
ポイント2 手術給付金
ほとんどの医療保険には手術給付金が付いていますが、もし任意で選択するタイプならば、付けておかれた方がいいでしょう。内容は下記のように商品によって違いがありますので、パンフレットなどで確認しておきましょう。
・手術の種類ごとに受け取れる倍率(入院日額の何倍か、5・10・20倍や定額など)
私なら、手術給付金は付加します。
ポイント3 1入院の日数
これもポイント1の個人の状況によって、リスクをどの程度まで保険でカバーするかによって決定する事が基本です。
入院が短期化している昨今で、先の私のような環境であれば60日型でも十分と思います。けれど、癌の治療で入退院を繰り返す場合を想定されるなら、120日型や180日型を検討する事になるでしょう。
個人的な考えでは、65歳以上で最も長い平均入院日数である脳血管疾患でも104.4日ですから、(厚生労働省 平成23年患者調査)長目にみても120日型が適当かと思います。
ポイント4 保障期間
つまり更新タイプなのか、終身タイプなのかの違いです。人気があるのは終身タイプですね。
しかし、私なら更新タイプです。何故なら、日額5000円で最大60日の入院しても、5000円×60日=30万円ですよね。手術給付金を上乗せしても、5000円×20倍=10万円です。合計40万円程度の給付金です。若い世代なら、このくらいの貯蓄はないかもしれませんが、60歳前後なら貯蓄で対応できる範囲だと思います。
先回のコラムの高額療養費制度もありますし、60歳からは、リタイヤにより収入も激減します。終身タイプで高い保険料を払い続けるよりも、その分を貯蓄に回して、医療リスク以外のリスクにも備えていくべき、と言うのが私の考えです。