結婚をするのであれば、相手はなるべく好条件が望ましい。運命的な出会いをし大恋愛の末に結婚をしても、生活を共にした途端にかつての恋心は雲散霧消。相手によっては、「生きる」ための「やりくり」に神経をすり減らす毎日がやってきたり、経済的な大きな不安を抱え込む老後を迎えることになるかもしれまん。
しかし、これまた相手によっては、「やりくり」に追われなくてすみ、また、老後になってお金のことで心配しなくても済むのです。「贅沢をするつもりはないけれど、死ぬまでお金に困らない暮らし」は、世の奥さん方は、誰もが望んでいます。
さて、女性が結婚相手に求める条件はさまざまでしょう。性格、顔、体型、身長、体重、学歴、親、金銭感覚・・・・・
日々の暮らしや老後に、お金の心配をしなくても済む結婚相手は、元々「高収入」「多額な財産」の人を見つければよいのでしょうが、なかなかそうもいきません。
第一に競争が激しくて出会えないのです。第二には、出会っても振り向いてもらえないのです。そして第三に、たとえ結婚できたとしても、お金の使い方に対する考えに大きなギャップがあり、相互にストレスを溜め込むことになりかねないのです。
ここでは、「年金」という切り口で、どんな相手が有利なのか、あるいは不利なのかを考えてみたいと思います。
目次
自営業よりも、断然会社員
自営業の年金は国民年金のみです。自営業の公的年金の仕組みは、夫婦でともに働き、定年がないので、老後まで収入があることを前提に設計されています。そうとう昔にできた制度ですのでね。典型的な例としてイメージしやすいのは、商店街にある、代々続いたお店などですしょうか。
年金支給は夫婦それぞれ65歳から。金額もそう多くはなく、年額80万円弱。毎月の金額に換算すると、1人6.6万円ほどです。夫婦合わせて、年間約160万円、月では13万円くらい。たったこれだけの金額だけではとてもとても、生活することはできません。
しかし、定年がなく一生働ける前提ですから、年金以外の収入もあり問題はないはず。・・・・なのは昔の話。今の社会では、仲良くお店を営んでいるような夫婦はごくまれ。自営業の場合、夫が亡くなっても、その時に高校3年生までの子どもがいない限り、遺族年金は支給されません。いたとしても、高校を卒業するとストップです。
いっぽう、会社員は、国民年金だけでなく厚生年金にも加入していますから、65歳以降になると、夫の国民年金(年額約80万円)と厚生年金(現役時代の給料によって異なるが、平均的には年間120万円程度)が支給され、妻も65歳以降は国民年金を受け取ることができます。
夫婦合計で、年金による収入は平均的には280万円くらいになります。夫が亡くなったら、子どもがいなくても遺族厚生年金(夫の厚生年金の4分の3)を、基本的には一生涯受け取ることができます。
いかがでしょうか?自営業と会社員の年金の仕組みの違い。
圧倒的に会社員に分がありますね。年金以外のとことでも、自営業は退職金がない、公的な健康保険制度の保障も会社員よりも薄い、などの不利な面があります。自営業者のメリットは、儲かる場合は会社員の比ではないくらい儲かる。また、「夢」がある!?
ただ「夢」だけでは食べていけません。したがって、婚活の第一ターゲットは、サラリーマン。
できるだけ年上の男性が有利
次は、「同じサラリーマンでもこんな人がいい!!」ということを述べたいと思います。「大企業の高給取り」というのは、あたり前のこと。わざわざ申し上げることもないでしょう。夫の厚生年金は、現役時代の給料に連動するので、高給を食んでいた方のほうが年金が多く、生活にゆとりがあるのは当然です。
ただし月収63.5万円以上だと、保険料は一緒です。したがって、以上の収入があっても、受け取る年金額は変わりません。
夫婦生活を営む上で、年の差婚がよいのかどうか、よくわかりませんが、年金上は、年の差婚がいい。なぜなら、「加給年金」が長期間に渡って支給されるから。夫が65歳になって年金をもらい始めてから、妻が65歳になるまで「扶養手当」のような位置づけで、加給年金が支給されます。
妻だけの場合は約39万円。高校3年生までの子どもがいる場合には、2人までは1人22万円、3人目からは1人7万円が上乗せられます。
年の差婚がいい理由は、夫より妻の年齢が30歳下なのと、3歳下なのとでは、加給年金を受け取る期間が27年間も違うからです。
30歳年下の奥さんがいると、夫が65歳になって年金をもらい始めてから、奥さんが65歳になるまでの30年間というもの、ずっと加給年金を受け取ることができます。いっぽう、3歳年下の奥さんの場合は、3年しか加給年金を受け取れません。
ただし、加給年金は、
2、妻が65歳未満で収入が850万円未満であること
が必要です。
年の差婚でひとつ気になるのは、夫とともに過ごす時間が短いこと。ともに過ごす時間も、一方は元気。他方は衰えている。それでもよければ、かなり年上のサラリーマンを生涯の伴侶に選ぶことをオススメします!?
30歳以上で結婚、30歳未満の時はすぐに子どもを作る
年収850万円未満の妻は、夫が亡くなったときに、遺族厚生年金を受け取ることができます。基本的には一生涯に渡って受け取れるのですが、夫が死亡したときに30歳未満の子どものいない妻の場合、受け取り期間が5年間限りになります。
かつては、再婚しない限り一生涯受け取ることができていたのですが、30歳未満の子どものいない女性は働いて収入を得ることも比較的容易だとの理由から、5年限定になりました。
したがって、運命の分かれ道は、夫が死亡したときに自分が30歳なっているか否か、また、30歳未満で結婚した場合、そのときに子どもがいるか否か、がポイントになります。
夫の死亡を前提に結婚するわけではありませんよ、決して。しかし、万が一の事態はいつ起こるかわかりません。結婚したての幸福の絶頂期に訪れないとも限らないのです。
そんな時に遺族厚生年金を妻が確実に受給するためには、自分の結婚年齢を30歳以上にすればいいのです。20代の女性は、相手のプロポーズを引き伸ばして、自分が30歳を迎えたのちに一緒に住み始める。あるいは、すぐに子どもを作る。極めて戦略的ですね^^
なお、夫が死亡したときに高校生以下の子どもがいる場合には、遺族厚生年金に加えて、国民年金のほうから、遺族基礎年金も支給されます。支給額は子ども1人の場合は年約100万円。2人の場合は約123万円。子ども3人以降は1人につき、7.5万円が加わります。