前略 もうすぐ春休み。ケータイ代が高いと親にかみつかれ、アルバイトしよっかな~、とお考えのご様子。自分のおこづかいを稼げる期待感と同時に、ちゃんと仕事ができるか不安もあることでしょう。
アルバイトのポジションは、働き先によってまちまちです。下っ端の下っ端で、雑用はなんでもやれ~というところ。働いている人のほとんどがアルバイトで、仲間意識(と派閥意識)が強いところ。指示されたことだけを黙々とやればよいところ。ほんとうにいろいろです。
どんな働き先であっても、ココだけはおさえておいて欲しいことがあります。それは、「自分が求められていることは何だろう?」という心持ちです。
多少時間がかかっても丁寧にやりとげることかもしれないし、笑顔と元気を絶やさないことかもしれない。気配り心配りが求められているのかもしれない。アルバイトだけでなく社員にも言えることなんですが、自分がしたい仕事をさせてもらえない、っていう理由で、ふてくされる人がいます。期待に胸ふくらませて就いた仕事なら、その気持ちはなおさら大きいことでしょう。
しかし、アルバイトも社員も雇われている身分です。会社がこの仕事をして欲しい、そのための人材として貴方様を雇用したわけです。よほど契約時に「この仕事だけしてください」、「はいそれだけします」という契約を交わさないかぎり、会社の都合で仕事内容が変わるのは、やむをえないことです。
もちろん、ワケわかんない上司とか先輩も中にはいます。どう考えても効率悪いとか、求められている仕事に逆行してるなど、説明できるようなワケわからん人もいれば、ただ「ワケわかんなくね?」みたいなタイプの人もいるかもしれません。「さっき言ったこととチガくネ~?」みたいなことも、日常茶飯事だったりします。
そんなときはですね、こんな見方を試してみてください。「相手の常識は自分の非常識。自分の常識は相手の非常識。」だからしょうがない。その都度、求められていることを振り返り、努力するしかないです。それでお給料をいただいているのですから。
でも、努力しているのに全く報われないとか、いわれのないことに傷ついてしまうこともあるかもしれません。そんなときは、勇気を振り絞って相談してください。親、友達、先輩、先生、誰でもいいです。できれば、貴方様の欲しい答えをすぐにくれない人がいいです。もしかしたら、専門家の手を借りた方が良い悩みかもしれません。自分ひとりで抱え込むと、そういった判断もできにくくなるものです。
貴方様にとってアルバイトは、ケータイ代と遊び代のためなのですね。それで全然OKです。ケータイ代を稼ぐために、どれだけ頑張らなくちゃいけないのか、嫌な思いをするものなのか、それがわかるだけで十分貴重な体験になるはずです。そして、その体験はこれからの人生で必ず役立つものになります。必ずです。
はじめてのアルバイトを通して、貴方様のお財布も人間性も厚みが増しますよう心より願っております。 かしこ(執筆者:古川 みほ)