4月からいよいよ新社会人となる人も多いことでしょう。すでに3月からバイト契約で働き始めたという人もいるはず。
これからはお金の管理を自分でしなければなりません。そこで、毎月の給料をムダにしないためにも、入社直後にやっておくべきことを確認しておきましょう。
新社会人が入社直後にやっておくべきことと注意点
ありきたりの方法になってしまいますが、まず財形(勤労者財産形成貯蓄)はすぐに申し込みましょう。これは給与天引きでお金を貯めていく仕組みです。学生時代と同様、社会人になっても給与明細書は「振込額」欄しか見ないはず。それであれば、あえて振込額を減らして貯金しようという方法です。
例えば、当初の振込額が20万円だった場合、3万円を財形で積み立てる形にしておけば、17万円だけ給与口座へ振り込まれることになります。初めてもらう手取給料が17万円であれば、必然的にその範囲内で生活しているはずです。これにより、自動的にお金が貯まるシステムと生活習慣が身に付くのです。
他にも、「持ち株会」という給与天引きができる会社もあるので、入社した会社に将来性を感じるのであれば、こちらの仕組みを使うのも一考です。
ただし、貯蓄する余裕があるのは両親と同居している人たちのみ、という現実もあります。一人暮らしで社会人生活をスタートした人は、そんな余裕がないかもしれません。家賃や水道光熱費の支払いで手一杯なんてケースも…。
そんな人たちに注意して欲しいのが「借金慣れ」です。学生時代に貯めた定期預金などがあると、普通預金がマイナスになっても自動的にお金を貸してくれるシステムがあるからです。これを総合口座の自動融資と呼んでいます。定期預金という資産が残っている以上、決して借金まみれという状態ではありませんが、普通預金がマイナスの状態が続くと、いつの間にか感覚が変わってしまうのです。
これがまさに「借金慣れ」です。
私たちは、誰もが「普通」の生活をしています。学生から社会人に変わる今、どのような生活が「普通」と感じるかによって、数年後・数十年後のマネー状況が変わってくるのです。油断していると、消費者金融でお金を借りることが普通になってしまうかも…?
「あたり前のように貯めるのか?」、「頑張って貯めるのか?」この二つの考え方だけでも大きく違ってきます。もちろん、前者の方がお金は貯まりやすいでしょう。まずは、お金を「貯める」のではなく、「貯まる」仕組みづくりからはじめてみましょう。(執筆者:小山 信康)