住宅の購入は、一番高い買い物だけに少しでも安い時に買いたくなるのが心情ですが、『買う理由が明確になっていること』が大切だと思います。
本心を言えば…購入のタイミングは、その人のライフスタイルによって違いはありますが、購入を決断しているのであれば、早いに越したことはないかもしれません。私がそう感じる理由は、寿命が90歳を超える方が増えているからです。
当社では、10年以上高齢者向けサービスを提供しており、実感として感じられる毎日です。仮に30歳の方が90歳までいきると仮定して60年間ありますが、毎月10万円の家賃を払い続けるとしたなら『7200万円』の家賃を払い続けることになります。住宅購入の方が『お得・安い』という話ではありませんが、賃貸でも持ち家でも、大きな負担からは避けられないのです。
60歳を超えたところから、『終の棲家』について考えることもあるでしようが、公的年金だけで、多額の家賃を払っていくのは難しいと言えるでしょう。そう考えると住宅購入とは、老後の不安を軽減させるための手段として考えることもできるのではないでしょうか。賃貸も持ち家も双方にメリット・デメリットはありますが、目的がハッキリしていれば、購入を検討するタイミングは、金利じゃなく『あなた次第』なのです。
ニュースや他人に振り回されると購入のタイミングを迷われるかもしれませんが、頭金+諸費用の自己資金が用意できていれば、金利の影響を気にする必要はありません。その根拠は、住宅ローンの返済期間は平均すると約20年で完済している人が多いからです。
仮に40歳で購入して60歳で返済が終われば、老後生活の負担は少なく、健康管理と住宅のメンテナンスをしっかりしていれば、精神的にも安心できる住環境を手に入れたことになるでしよう。持ち家(一軒家)であれば、老後資金の借入金の担保物件して融資も可能となるので、老後の保険とも言えるでしょう。(執筆者:村井 一則)