外国為替証拠金取引のFXで利益を狙う方法の一つ、スワップ運用に今回は焦点を当ててみたいと思うのですが、果たしてスワップ運用で十分に利益を得ることができるのでしょうか。
目次
スワップポイントとは
その答えの前に、スワップポイントとは何か触れておきたいと思いますが、スワップポイントとは、高金利通貨を買い低金利通貨を売ることで得られる利益のことです。
各国に政策金利というものがありますが、金利が高い通貨、例えば豪ドルの金利は2.50%(2014年9月2日現在)、ニュージーランドドルは3.50%となっており、これら高金利通貨を買い、日本円や米ドルのような低金利通貨を売ることで、スワップポイントを毎日受取ることができるんです。
スワップ運用、2つのリスク
このスワップポイントを主な目的としたFX取引を、スワップ運用と言います。比較的長期間外貨を保有してスワップポイントを沢山貰おう! というのが狙いなわけですが、スワップ運用をする上で考えるべきリスクとは何でしょうか。二つあります。
1. 為替リスク
2. 金利リスク
この2つが大きなリスクとなるわけですが、為替リスクとは、買った外貨が安くなってしまうリスクです。例えば豪ドル/日本円通貨を1ドル97円の時に10000通貨買った後、1ドル95円になってしまうとマイナス2円分の損失が発生します。逆に、1ドル97円が100円になればプラスの利益を得ることができるわけですが、必ずしも通貨高になるとは限らないのが為替相場の常です。
もう一つのリスク、金利リスクとは、通貨金利が下がってしまう可能性があるということです。上で挙げたように、豪ドル金利は今のところ2.50%ですが、景気動向によっては金利が下がることもあるわけで、金利が下がればおのずと受取れるスワップポイントも少なくなってしまうのです。
こんな二つの大きなリスクを抱えてスワップ運用をする価値があるのか? と疑問を抱くかもしれませんが、相場動向を見定めながらの運用をすれば、道理から言えば利益を上げることは可能です。
利益を上げる絶対条件
利益を上げる条件は、運用する外貨が通貨高(円安)トレンドにある場合、またはこれから通貨高に向かう根拠がある時のみ運用すること、これが絶対条件です。また、今後の景気回復が予想され、利上げ(金利が上げられること)の確率が高いことも条件となります。この条件を満たしている外貨があれば、それなりの利益は期待できるかもしれません。
あくまでも参考ですが、オーストラリアの景気は順調に回復しており、「豪ドルは2015年初頭に2.50⇒3.00%への利上げ」という見方が市場の大勢です。現在、豪ドルを1万通貨買うと毎日70円ほど付与されますが、金利が上がるということは…。あっ、投資はすべて自己責任でお願い致します!(執筆者:堀 聖人)