40、50代になると嫌でも意識するのが「定年退職」です。
定年後を如何に過ごすか、大部分の方が考えていると思いますが、ちょっと発想を変えるだけでより充実した定年後を送ることができます。
日本とアメリカで異なる資産運用の在り方
先ず、アメリカ人の資産運用の在り方についてふれたいと思いますが、アメリカ人と日本人の資産運用に対する見方には大きな違いがあります。
アメリカ人は早期退職を実現させるために、若い時から資産運用を行ないます。そして、比較的まだ若い50代に早期退職、運用した資産を活用して充実した老後を送る。これがアメリカの一般的な第二の人生を送る方法です。
それに対し日本はというと、60歳の定年まで休みを惜しんで働き、定年後も5年間は嘱託社員として働く。そして、ようやく65歳でお勤めから解放されたその時には、身体的に限界が大きく、それなりに資産はあるものの時間と体力がなく、思うような第二の人生を送ることが難しい、というのが現実です。
第二の人生の送り方としてどちらが良いかと考えると、それぞれ意見や想いがあることでしょう。しかし、私たちは日本に住んでいる日本人。すでに40、50歳となれば、見方や資産運用方法をそっくり変えるのは難しいかもしれません。
でも、今から「アメリカ式」の発想を取り入れて、普通預金と定期預金で構成される資産運用法をちょっとだけ調整してみるのは如何でしょうか? 早ければ早いほど有効ですので、是非積極的に資産運用にトライしてみることをオススメします。
第二の人生をより充実させる資産運用
では、具体的にどんな資産運用を行なえば、第二の人生をより充実させることができるでしょうか? 資産運用法はいくらでもありますので、すべてをご紹介するときりがありません。ここでは、一つだけ紹介させていただきます。
その前に、資産運用の大前提を復習しておきたいのですが、資産運用の軍資金は必ず余裕資金であること。つまり「無くなっても生活に影響のないお金」であることが条件となります。この点を肝に銘じて頂ければと思います。
それを踏まえ、第二の人生をより充実させるためにできる資産運用法として、これをオススメします。
それは…株主優待券狙いの株式投資です。
最近は、優待狙いの株式投資がブームとなっているようですが、そのブームに乗ることを奨励しているわけではありません。あくまでも “第二の人生をより充実させる” のが目的です。
株主が権利を獲得すると、対象企業から優待券が送られてきます。たいていは、その企業が営なむ店舗で利用できるものなのですが、それを利用して店舗へ行くと、見える風景が変わり気持ちの在り方も変わってくるんです。
例えばスターバックス(証券コード2712)の株を100株保有すると、スターバックス店舗で何でも好きなドリンクを1杯飲める株主優待ドリンク券を2枚獲得できます。
そのドリンク券で飲むドリンクは、お客として飲むのではなく、「株主」として飲むもの。味が格別です。同じコーヒーなのに違う身分で飲むと、こうも味が変わるのかと思うのは私だけでないはずです。
株主として訪れる店舗も、なぜか違って見えます。資産運用の対象として店舗を見ますから、視点が違うのでしょう。視点を変えて見る店舗で株主として飲むコーヒーは、優雅で贅沢な味わいです。
スターバックスは一例に過ぎません。余裕資金を分散し優待券を貰える複数の株に投資すれば、優雅なひと時を何度も味わえます。優待券を上手に活かして第二の人生がより充実したものとなることを願っています。(執筆者:堀 聖人)