車を乗る人にとっては嬉しいニュースかもしれませんが、原油価格は2014年6月以降40%以上下落し、国内ガソリン価格も断続的に値下がりしていますね。
今後の原油相場はどうなるのか予測する上で、業界の主だった人の発言を振り返ると、例えば先日、KPC(クウェート国営石油会社)のCEOが 『今後半年間ほど1バレル65ドル辺りの価格で推移する』 という見方をコメントしていました。また、ある専門家によると1バレル40ドルも視野に入ったとのこと。
ですから、今後の原油相場が急騰するとは考えにくく、少なくとも執筆時点での原油先物は60ドルを切っており、当面原油安相場が続くものと思われます。
目次
原油安相場で注目の株式銘柄とは
原油安相場が正に働く銘柄と負に働く銘柄が混在しますが、その中でいくつかの銘柄に注目し買い時に仕込んでおきたいところですね。原油安が直で利益に好影響をもたらす銘柄と言えば、やはり空運銘柄。原油安ならばコスト安となり、利益が上がると考えられます。今、仕込んでおきたい銘柄は以下の3つです。(データはすべて執筆時点による)
本命:ANAホールディングス(9202)
単元株数:1000株
権利確定月:3月、9月
配当:4.00円
株主優待:片道1区間普通運賃50%割引優待券、1000株保有で1枚(年2回優待)
空運銘柄と言えば、ANA。配当も優待ももらえる魅力あふれる人気銘柄です。3月が権利確定月ということもあり、株価上昇中。少し下がったところでの押し目買いを今後は意識したいところです。
対抗:日本航空(9201)
単元株数:100株
権利確定月:3月、9月
配当:68.00円
株主優待:指定区間の片道航空券50%割引優待券、100株保有で1枚(年2回優待)
一度破綻したとはいえ盛り返してきたJALこと日本航空が対抗銘柄。ANAと同じく年2回優待券をもらえるのが嬉しいところ。しかも日本航空は3年以上、300株以上保有で優待券を1枚追加でもらえるので、長期保有目的ならJALも魅力的かと。
大穴:JXホールディングス
単元株数:100株
権利確定月:3月
配当:16.00円
株主優待:なし
大穴に、ガソリンスタンドを含む石油製品販売がメインのJXホールディングスを挙げてみました。原油安となると石油販売に悪影響となり、現在株価下落中なのは確か。しかし、JXホールディングスはガソリンに代わる新エネルギー、燃料電池車への水素供給を手掛けています。15年度までに水素ステーション施設を40店展開する予定ですから、原油安に対抗できる潜在力を秘めた銘柄として、将来を見据えて仕込んでおくのも一つの手かと。
ガソリン販売を手掛ける石油開発・販売会社の見どころとして、原油安に打ち勝てるサブの柱があるか否か。これが今後の企業の行方を担っているのではないかと思います。それを踏まえて、JXホールディングスを “大穴” で。参考になれば幸いです。(執筆者:堀 聖人)