突然ですが、平成27年4月1日から、ふるさと納税の返礼品内容が大きく変わる可能性があります。高額または返礼割合の高い返礼品が欲しいなら3月31日までに申請する必要があります。
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なぜ3月31日までに要申請なのか。それは、総務省が各自治体に通達した「平成27年度地方税制改正・地方税務行政の運営に当たっての留意事項等について」が、主な理由となります。
その通達事項の中に、「返礼品(特産品)送付について、寄付金控除の主旨を踏まえた良識ある対応の要請」として、こんな文面が含まれています。
ふるさと納税は、経済的利益の無償の供与である寄付金を活用して豊かな地域社会の形成及び住民の福祉の増進を推進することにつき、通常の寄付金控除に加えて特例控除が適用される仕組みであることを踏まえ、ふるさと納税の主旨に反するような返礼品(特産品)を送付する行為(下記)については、自粛していただきたいこと。
・換金性の高いプリペイドカード等
・高額又は寄付額に対し返礼割合の高い返礼品(引用元:http://www.si-gichokai.jp/official/blog/global/docs/270123-ryuuizikou.pdf)
簡単に要約すると、「ほどほどにしなさい」、ということ。
確かに、ふるさと納税の主旨を考えると、例えば石川県加賀市へのふるさと納税でDMM.comのDMMマネー進呈というのは、主旨に反しているのかもしれません。(だからなのか、このDMMマネーが貰える加賀市へのふるさと納税は3月31日申込分までとなっています)
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(画像元:http://www.dmm.com/furusato/)
目次
3月末までに申込んだほうが良さそうな高額返礼品4つ
ただ、納税者目線で言えば、節税しつつ貰えるものは貰いたい! と思ってしまうのが本音です。では、今できることと言えば、「4月からなくなる可能性大の返礼品を3月31日までに申込んでしまうこと」ですね。
とりわけ「換金性の高いプリペイドカード関連」や「高還元率の返礼品」は消滅の可能性大。というわけで、3月末までに申込んだほうが良さそうな高額返礼品を4つ、ピックアップしてみました。
1. 【大阪府泉佐野市】
返礼品:1万円寄付でピーチポイントを5,000ポイント(5,000円分)
還元率:50%
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(画像元:
http://www.flypeach.com/jp/ja-jp/ancillary/furuasto_tax.aspx?www_pc_ja-jp_mini_banner_05)
クレジットカード利用で貯まる各マイルと同様の「ピーチポイント」が貰える、大阪府泉佐野市への寄付。還元率は50%で、かなりの高額返礼となっています。
泉佐野市にある関西空港を拠点としているのが航空会社「Peach」ですので、ピーチポイントを利用して「Peach」に乗る人が増えれば、それだけ泉佐野市への経済効果は高いと思われます。ただ、還元率50%に上る “高額返礼品” が存続するのかは微妙なところではないでしょうか。
2. 【長野県大町市】
返礼品:5,000円~9,999円の寄付で、クオカード2,000円分
還元率:40%(5,000円寄付して2,000円分のクオカードを受取った場合)
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(画像元:http://www.furusato-tax.jp/document/omachi_catalog.pdf)
大町市は寄付金額に応じたカタログ商品が貰えるのですが、5,000円~9,999円の寄付の場合、クオカード2,000円分が送付されカタログの送付はされません。5,000円の寄付で2,000円分のクオカードが貰えるということは、還元率40%。なかなかの高還元率ですが、財務省通達の「換金性の高いプリペイドカード」に含まれると思われます。
3. 【千葉県市川市】
返礼品:ネット経由で1回に1万円以上の寄付で、Tポイントを2,000ポイント
還元率:20%
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(画像元:http://www.city.ichikawa.lg.jp/common/000167449.pdf)
健康活動に重きを置いた市川市。1万円以上の寄付をすると2,000円分のTポイントが貰えます。ただ、市川市とTポイントの関係は調べる限り特になし。ふるさと納税の主旨と合致しているかどうかと聞かれれば、首は縦に振れないでしょう。
※すでに打ち切り決定済み。3月31日ではなく30日までにクレジットカードによる手続きを行なった寄付が対象となりますので、ご注意を。
4. 【鳥取県西伯郡日吉津村】
返礼品:10,000円以上3万円未満の寄付で2,000円分のイオン商品券、3万円以上の寄付で5,000円分のイオン商品券。
還元率:20%
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(画像元:http://www.hiezu.jp/index.php?view=4267)
イオン商品券と日吉津村がどのような関係があるのかと考えると、やはり消滅の可能性が大きいのかと。還元率20%は上述した泉佐野市の50%や大町市の40%には及びませんが、イオン好きには悪くない金券となりますね。ふるさと納税に関して日吉津村HPで詳細は未記載となっておりますので、電話での確認が必要のようです。
≪まとめ≫
どの返礼品はOK、どの返礼品はだめと、一概には言えないのですが、3月末までに寄付をするなら以下3つの原則をもとに寄付対象自治体を決めるべきです。
・換金性の高いプリペイドカード等ではないこと
・高額又は寄付額に対し返礼割合の高い返礼品とはいえないもの
この3つの原則に抵触の可能性がある返礼品に関しては、3月末までに申込む方が得策かもしれません。場合によっては、早期打ち切りの可能性があることも忘れずに。(執筆者:堀 聖人)
さとふる⇒公式HP