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特に若い世代の間で「将来、本当に自分は年金をもらえるのだろうか?」と漠然とした不安を感じている方が少なくないようです。国民年金の保険料は平成26年度15,250円。決して安くはない保険料は、特に非正規労働者にとって重い負担になっています。
「年金なんて、どうせ保険料払ったってもらえない」そんな声もちらほら聞こえてきます。私たちが毎月払っている年金保険料は、ほんとうに無駄なのでしょうか。
その答えを考える前に、せっかく毎月保険料を納めているのですから、年金制度について少しお話ししたいと思います。
まず、今まで話題にしてきた皆さんが不安を感じている「年金」とは、65歳になるともらえる「老齢年金」という種類の年金です。ですが年金は「老齢年金」だけではありません。
年金の給付には大きく3つの種類があり、「老齢年金」の他に、「遺族年金」と「障害年金」という年金があります。遺族年金は亡くなったときに残された遺族が、そして障害年金は病気やけがが元で一定の障害状態になったときに本人がもらえます。遺族年金も障害年金もきちんと保険料を納めていれば、老齢年金のように65歳からという要件はありませんので、若い人ももらうことができます。
ですから、けっして遠い将来の話ではありません。どうせもらえないから、と国民年金の保険料を払わず、「未納」のままにしてしまうと、いざというときにもらえるはずの遺族年金や障害年金がもらえない可能性が出てきます。
「老齢年金」が今後どうなっていくかは難しい問題ですが、皆さんが払っている年金保険料の全てが無駄になるわけではないことはお分かりいただけたでしょうか? このコラムをきっかけに年金制度について理解を深めていただき、年金制度について考えていただけたらとても嬉しく思います。(執筆者:篠田 恭子)