最近為替に関するコラム記事がありました。「円高」とか「円安」の意味はご理解頂いたかと思いますが、それでは何故円高になったり、円安になったりするのでしょうか? 今日はこの点について少し考えてみたいと思います。
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需要と供給によって決まるとはどういうこと?
為替の決定要因というと難しく考えがちですし、多くの学者やエコノミストが説を唱えていますが、一般的には「需要と供給」によって価値は決まります。(ここでは円とドルという通貨で考えてみましょう。)
日本の企業が海外に商品を輸出してその代金として外貨(ドル)を受け取ったとします。その企業は輸出代金で得たドルを日本円に交換してその企業の経営を行うための資金として利用します。(輸出製品を作る為の原材料を購入したり、従業員の給料を支払ったりという事です)
つまりここでどういう事が起きるかと言うと、ドルを円に交換するという事は円に対する需要があるという事です。極端な事を言うと、日本中の企業が輸出をしてドルを円に交換しようとすると円の需要が増えるので為替は円高に傾くという事になります。
逆に日本中の企業が国内で生産するよりも海外から輸入した方がコスト安になると言う理由で輸入を増やした場合、輸入代金のドルを支払う為に円を売ってドルを買うという行為になります。つまりドルに対する需要が増えるので、為替は円安に動くと言う事になります。
ちょっと極端な例で説明しましたが、「需給関係」は円高や円安になる一つの要因となるという事です。
金利要因やその他の要因も
その他には金利要因と言うのもあります。例えばドル預金をすると利子が年率1%になり、円預金だと年率0.5%の利子しかつかないとしましょう。皆さんはどちらの通貨で預金したいと考えますか? 誰でも0.5%の利子しかない通貨より1%の利子を得られる通貨で預金したいですよね。従ってここで起きる事は円を売ってドルを買うと言う行為ですから、為替相場はどうなるかと言うと、「円安」ですね。
後は経済力の強い国の通貨は安心できるので買われる(=その国の通貨高)という傾向もあります。
「ちょっと待って! 民主党政権時代に日本経済はどん底だったし、円金利はゼロに近かったのに「円高」になって、多くの輸出企業は悲鳴を上げていたではないか?」という声も聞こえてきそうですね。では次回は何故、このような現象が起きたのかを少し考えてみたいと思います。(執筆者:佐藤 英二)