私自身はどちらかというと感覚的で、緻密なこと、手間のかかることは苦手です。家計簿もつけられません。
でも、前回ご紹介しました「70‐20‐10」の法則、手にしたお金の「支出-貯蓄-投資(長期の運用)」配分を自分なりの法則で実践し、お金の管理をしております。出来ることは長続きします。
状況により、割合は変わりました。
「消費90%-必要なものを買うための貯蓄5%-長期の運用5%」
「消費50%-必要なものを買うための貯蓄40%-長期の運用10%」のときも。
必要なものを買うための貯蓄、緊急予備資金もそこそこ確保できた今は、
「消費80%-必要なものを買うための貯蓄5%-長期の運用15%」くらいです。
あくまでも、手にしたお金(収入)をどう振り分けるかですから、ストック(資産)ができれば、手にしたお金は消費と投資(長期の運用)もありです。
でも、どんなに大変なときでも、「消費99%-必要なものを買うための貯蓄0.5%-長期の運用0.5%」 この線を守ることが将来大きく生きてきます。
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目次
消費の役割
米国でよく言われる「70‐20‐10」の法則では、「最初にお金を使いなさい!」です。
言われるまでもなく、消費は、誰でもしますよね。でも、消費は単に自分のためだけではありません。
今日、私の使ったお金(支出)は誰かの収入になります。デパートでお買い物をすると、デパートの収益となり、利益が増えればそこで働く社員の給料アップや、新たな設備投資にも使われることでしょう。そうして、私の使ったお金は循環し、使われたお金の量により経済の規模は決まります。
お金が、タンス預金に留まっただけではどうなると思いますか。消費はとても意味のある行為です。
貯蓄の役割
次に、貯蓄の役割です。
何故、貯蓄が必要なのか。何故、貯蓄をするのか。
貯蓄をすることで、将来に備えることが出来る。購買決定がより柔軟になり、必要なものを買うことができる。不測の事態に備えられる。
厚生経済学で言う、「個人は自身の福利について最もよく判断できる」
手にしたお金を全て消費に回してしまうと、不安定な日々になりかねません。人は現在だけを生きているのではありません。だから貯蓄をします。
何故、投資が必要なのか
でも、貯蓄は、いずれ、マイホーム取得のために、教育費に、不測の事態に、自身の、家族の福利厚生に使われます。
貯蓄とは別に、やがて自分で働いて収入を得ることが難しくなったときのための、「投資(長期の運用)」ポジションは欠かせません。それこそ、時間を味方につけての長期戦ですから、金額の多寡よりも今すぐに始めることの方が重要です。
NISA(少額投資非課税制度)で、投資信託を毎月積立購入する。個人型確定拠出年金で資産形成する。変額保険を利用する。自分にできること、方法で、「投資(長期の運用)」ポジションを確保して下さい。
投資は決して難しいものでも怖いものでも、お金のある人だけに許された権利でもありません。ただ、ほんの少し知識が必要となりますが、やりながら身に着けることは十分可能です。
何に投資したらよいか分からないという方は、最初から大きなお金を動かすのではなく、自分の法則に従って、毎月500円でも、5,000円でも、積立で「バランス型投資信託」から初めてみてはいかがでしょうか。
来年からNISA(少額投資非課税制度)は0歳から利用できるようになります。日本もNISAのお手本、英国並みに銀行口座も、NISA口座も両方持っていて、目的別に使い分けしているよ。と、なるかもしれませんね。(執筆者:平賀 初恵)