これまで「寄付」というと、「ちょっと照れくさい」、「なんとなくかっこ悪い」との意見があり、日本人はなかなか積極的に寄付をできませんでした。しかし、ドイツでスタイリッシュに寄付ができるシステムがあり注目を集めています。
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新しい寄付のシステム「The Social Swipe」
これは、ドイツの人権団体であるMisereorが提供しているシステムで、デジタルサイネージとクレジットカードを利用した、その名も「The Social Swipe」です。
駅や空港などには、大きな広告看板が設置されていますが、そのいくつかには中央に縦の溝が入っています。これが「The Social Swipe」のしるしです。
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その中央の溝は、レジなどでクレジットカードを読み取るためのスリットのようなもので、寄付をしたい人はその溝にカードをスキャンさせます。すると、2ユーロが自動的に寄付されるという非常にシンプルなシステムです。寄付が完了すると領収書が発行されます。
デジタルサイネージを使ったユニークな寄付
しかしここまででしたら、通常のクレジットカードを使った寄付と変わりありませんよね。「The Social Swipe」がユニークなのは、デジタルサイネージを活用している点で、寄付をしたお金がどのように使われるのかがデジタルサイネージに映し出されるのです。
例えば、食糧支援に使われるのでしたらパンが映し出され、中央の縦の溝に合わせてパンが切れます。奴隷解放に使われるのでしたら、両手を縛っているロープが中央の縦の溝によって切断されます。
行動に移しやすい寄付
該当で募金箱にお金を入れるのって、正直照れくさいですよね。あからさまに「寄付しているぞ」と見せつけているようで。しかし「The Social Swipe」ならば、見た目からは寄付をしているなどとは全く思われません。
日本ではまだ導入されていないようですが、もし日本で導入されたら、もっと寄付の金額が増えそうな気がするのでぜひ導入してほしいところです。(執筆者:角野 達仁)