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お子さんの金銭感覚に心配はありませんか
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私には子供が2人います。上の子はとても慎重で我慢強く、思慮深いタイプ。下の子は自己主張が強く、度胸がある勝負師タイプ。お小遣いの使い方もそれぞれの性格がよく反映されています。上の子は子供とは思えないほどの堅実ぶりで、下の子は奔放で子供らしい使い方です。
親としてはどちらの子供の金銭感覚ともに心配がありますし、お金のしつけが必要だと感じています。
上の子:自己主張が強く、度胸がある勝負師タイプ
堅実すぎて逆に心配 「うちの子、ケチかも」
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我が家の上の子は我慢強く、お金に関しても驚くほど自制のできる子供です。
毎月もらうお小遣いは「先取り貯金」を実行していて、貯めておく分を貯金箱に、今月使う分はお財布にと自ら管理しています。
また、週2回の習い事の帰りにお友達とジュースを買って飲むのが恒例で、都度私からジュース代を渡しているのですが、そのジュース代を浮かせるために自分でお茶を詰めたマイボトル持参で出かけているようです。
まだ小学生ながら頭の下がるような堅実ぶりです。大人の私も見習わなくてはなりませんね。
でも感心する反面、心配なこともあります。
そこまでして貯めたお金をどのように使うのかと問うと、「特に欲しいものはないけどなんとなく」という答えが返ってくる点。また、お友達との関係は大丈夫なのだろうかという心配もあります。要するに、「うちの子はケチなのではないか」という心配です。
我が子を「ケチ」ではなく「倹約家」にするために
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ケチと倹約は異なるものです。我が子には倹約家でいてほしいので、
貯金のゴールを子供自身に決めさせるということをしました。どのくらいの期間でいくら貯金したいのか、そして貯金の目的は何かを話しながら、一緒に探っていきました。
もちろん、今まで我慢しながらお小遣いのコントロールをしてきたこともしっかり褒めた上での話です。その結果、以前に比べて我慢すべき場面と、お金を思い切って使う場面の使い分けがスムーズにできるようになってきました。
今でも先取り貯金は続けているようですが、お小遣いでひとつずつ欲しいものを買い集めたり、お友達との時間もマイボトルではなくジュースで乾杯して楽しんでいるようです。聞けば、時々はマイボトル持参にしたり、500mlペットではなく小さいサイズを選ぶようにしているのだとか。小学生なりに無理のない倹約方法を習得したようです。
奔放な下の子 「お金は大切なものと知ってもらいたい」
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上の子とは正反対に、下の子はもらったお小遣いはあっという間に使い切ってしまいます。そして、欲しいものがでてくるとすぐに「買って買って」と親にせがみます。
あるとき、「お金ないよ」と断ると「銀行行ってお金おろせばいいじゃん」と返ってきました。
子供らしい奔放な言動にほっこりすることも多い子でしたが、これには愕然としました。銀行のATMから無限にお金がでてくると思っているようです。この子には、早い段階からお金の大切さや、モノの価値をしっかり教えなくてはならないと考えるきっかけになりました。
お金がどこからやってくるのかを体験
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下の子にしたことは、お小遣いの渡し方を変えたことです。
お手伝いの都度に小額を渡すようにしました。それも、ひとつのお手伝いごとに1円とか5円。
最初は「なんでこれだけ?」とか「それしかくれないならお手伝いはしない」等と反発されましたが、お金は労働の対価として得られるものということ、そして、高いパフォーマンスはより高い報酬を得る可能性があるということも話しました。
下の子は自己主張が強く、また自尊心の高い自信家なのでうまく乗ってきてくれて、お手伝いをすごく頑張ってするようになりました。
結果として、30円のチロルチョコひとつを買うだけでも結構大変だったという経験は我が子に少しだけですが、手に入れたお金を大切に使おういう慎重さを養ってくれたように感じます。
おねだりの仕方も「いいから買って」という一方的な言い方ではなく「今日は買ってもらえる?」というような言い方に変わってきました。わずかですが、モノの価値を理解し始めたようです。
子供の自尊心を大切にした「しつけ」
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私は、
相手が大人でも子供でも「人を育てる」のにはタイプ別の最適な攻めどころというのがあると考えています。それは
相手の人格を尊重して接するということでもあります。
上の子に大人の世界の話をしていたらきっと萎縮して自分の欲しい物や必要なものですら「買って」と言い出せなくなっていたでしょうし、下の子に頭ごなしにお説教をしてもより反発するばかりでなく、お金の大切さは何も伝わらなかったことでしょう。
私が実践した、我が子へのお金の教育方法が適正だったかどうかはまだわかりません(結果はもっと大きくなってから本人が判断するものだと思っています)が、お金の大切さや、良い使い方を早い時期から教えることは、その子自身の人生を精神的に豊かにするために親としてしてやれることのひとつではないかと思うのです。(執筆者:山内 理恵)