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すでにボーナスを支給された方が多いかと思いますが、ボーナスで株を買いたいと考えている人が少なくないようです。
今回は、ボーナスで買っておきたい株を厳選し10銘柄ご紹介しようと思うのですが、問題は株の選び方です。有名な会社だから、みんなが買っているから、というような理由で株を買うと往々にして失敗します。
そこで、銘柄選びに以下のような条件を設定しました。
2)高配当銘柄
東証1部上場を維持するためには、それ相応の厳格な基準を満たしている必要があります。それに対し、東証ジャスダック上場銘柄はかなりトーンが下がり、いわゆるベンチャー企業、新興企業となります。
つまり、厳格な基準を満たしている東証1部銘柄は今後の業績もある程度期待できますし、倒産といった万が一の事態が起こるリスクは新興企業よりも相対的に小さいと言えます。その理由から、東証1部銘柄という条件を設けました。
また、株価差益、配当といった株を買う目的はいくつかあると思いますが、今回は中長期的に保有することを前提として「高配当利回り」株に注目してみました。
もちろん株を買ってから値上がりするのが理想的ですが、定期的に配当という形で収入があれば銀行の利息のような感覚で株投資を行なうことができます。
そして、保有株の配当利回りが高いほど利益率が高いのは何よりですから、株を保有しているだけで収益を得られる高配当利回り株にスポットを当ててみます。
ボーナスで買っておきたい高配当株10銘柄
東証1部上場銘柄のうち、現時点で利回りランキングベスト10にランクインしているのは、以下の10銘柄です。ランキング表をご覧ください。(データはすべて執筆時点のもの)
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配当利回りNo.1はアサツーディ・ケイ(9747)。現時点での配当利回りは7.52%に上ります。
アサツーディ・ケイは広告会社大手。会社の方針は配当による株主還元のため、このような高配当利回りとなっています。33万円ほどの投資金で2万4,800円の配当金付与となりますが、営業益も好調ですから今後の高配当継続が期待できるかと思います。
配当受取の利便性という観点からみると、あおぞら銀行(8304)の注目度は高いです。というのは、あおぞら銀行は四半期配当、つまり3カ月に1回株主に配当金を付与しているのです。
何らかの事情であおぞら銀行株を売りたくなっても、「次四半期の配当権利獲得後」という選択肢があるのが嬉しいところ。こまめに配当を貰いたいならば、あおぞら銀行という銘柄に留意しておきたいですね。
ベスト10のほとんどの銘柄が金融関連株である点にお気付きでしょうか。金融関連株というのは、いわゆる「景気敏感株」です。つまり、好景気のときに株価が大幅上昇し、不景気のときは大幅下落する傾向があります。
今の景気はまあまあといったところですから大きな心配は要りませんが、将来必ず不景気の波はやってきます。そのときにある程度の株価下落が生じることを承知の上で、上記10銘柄を買うことになるでしょう。
ただし、上の10銘柄のほとんどは長年配当が継続設定されている銘柄です。たとえば、いちよし証券(8624)。アベノミクスが始まる前の2011年3月期決算は散々な結果に。純利益は-15億7500万円、1株益は-36.1円でした。しかし、それでも配当(24円)はしっかり還元されていました。
こうした不景気のときでも配当を継続還元していた株を選別すれば、継続して配当を受取れる期待値が高く、より高い収益率で株投資を行なうことができます。
ボーナスで高配当利回り株を買い、配当という別の “ボーナス” を狙ってみましょう。(執筆者:堀 聖人)