子育てに全力を注いでいると、あっという間に40歳に。自分の将来に不安を感じて、急いで再就職先を探し始めましたが、なかなか上手くいかないのが現実でした。
そんな時に出会ったのがフリーランサーとしてのライターの仕事です。まだまだライターとしては駆け出しの私が、どのような経緯をたどって、そこそこの収入を得るまでに至ったのか紹介します。
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目次
子育て中は時間の過ぎるのが早い
オーストラリアに移り住み、仕事をして、出産をし、仕事と子育てを両立させていましたが、引っ越しを機に子育てに専念しました。新しい役割に戸惑いつつも、楽しく忙しい毎日を過ごし、子供たちはお陰さまでのびのびと成長しました。
100%親を必要とする状態から、少しずつ手が離れていくと、赤ちゃんとの生活ではなかった考える時間が少し出てきたのです。子供の将来や自分の将来、お金についてや仕事について、子供たちの日本語の習得についてなど悩みは尽きません。
ふと自分のキャリアについて考えると、仕事を頑張って続けてきた友人が羨ましく感じて、自分の選択してきた道は正しかったのかと不安になったりもしました。その不安をどうしたら解消できるかというところまで考える時間的余裕はなく、育児や家事に追われて、気が付くと40歳を過ぎていました。
子育てが一段落ついて仕事を見つけるのは苦しい
末の子の義務教育が始まり、さらに時間の余裕が生まれたので、本格的に仕事を探し始めたのですが、簡単にはいきません。今はインターネットによる求人がほとんどで、ある意味簡単に人が集まるのでしょう。私の立場は非常に不利になってきたのです。
子育て前にしていた看護助手の仕事では、シフトをこなす人ばかりの募集です。子供の学校へのお迎えは絶対いかなければならない私にはシフトは組めません。
そんなときのためにキャリアの変更もありだと事務職のコースを受講していたのですが、経験のない者は基本的に門前払いです。コネもなく英語も日常会話程度となれば、インタビューにもよんでもらえないのが現状でした。気持ちばかりが焦っていきました。
とにかく、もう一度社会とつながろう、キャリアは後から考えればいいと、違う職種の面接を受けても、採用までには至りません。仕事はこなす自身があるのに雇ってもらえない。かなりの挫折感でしたが、子育ては待ってはくれないので、育児や家事をこなすことで、現実、落ち込んでいる暇はありませんでした。
とにかく何かしたいという思いから始めたライターの仕事
そんな時に、目に留まったのが、記事を書いてお金がもらえるというものです。何かを書くことは嫌いじゃない。でも経験はありません。不安はありましたが、何もしないよりは何かに挑戦したほうが、まだマシだと、とにかく始めてみることにしたのです。移住のときもそうでした。やらずに後悔するよりはやってみようです。
キーワードについての記事を書けば百円前後。いったいこれで、どうやってお金を稼いでいくのか? 1日に5千円稼ぐためには、100円の記事を50本も書かないといけない計算です。書くことになれていて時間がある人であれば可能かもしれませんが、ゼロから始めた私にはハードルが高すぎました。
しかし考えていても始まりません。とにかくシステムに慣れるために色んな記事を書いてみました。また、何かの拍子に似たようなサイトがあることに気が付き、そこにも登録しました。サイトによって特徴があるので、色んな会社に登録して、使い分ければいいと思います。そうして私もライターという仕事が、ネットの仕組みが、少しずつ掴めてきたのです。
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得意分野をアピールして実績を積み単価を上げる
システムや仕組みが分かり、書くことに自信もついてきたので、次は収入を上げるにはどうすればよいかを考えました。
単純に考えると二つしかありません。単価の低い記事をたくさん書くか、単価の高い記事を受注するかです。単価の低い記事をたくさんこなすと文章力をつけるには良さそうです。けれど私の時間は限られていたので、単価の低い仕事では収入はあげられそうになかったのです。
そして看護師免許があることで後者を選びました。単価の高い仕事を丁寧に仕上げていくことで実績をあげていきました。必ずしも資格がなくても、この知識ならだれにも負けないとか、のめり込んでいる趣味があれば実績をつけていけるのではないでしょうか。就学前の子供がいるからまだ働くのは難しいけどフリーランスに興味があるという人は、通信教育を利用して資格を取っておくことをおススメします。
自分の好きな時間にできる仕事は子育てとの両立がしやすい
フリーランスのライターとしての仕事をこなしながら、これまで通りに家事をして、学校行事にも参加して、学校や子供の習い事の送り迎えをこなしています。
子供が病気になったからと夫婦でどっちが仕事を休むかで揉めることもありませんし、学校が休みに入ったと子供を預ける所を探す必要もありません。自分自身が風邪をひいても気を遣う心配なしです。自分で全てをコントロールするので、楽ではありませんが、やりがいは感じています。
子供の生活パターンを変えずに、自宅で自分のペースで仕事をこなせるフリーランサーの仕事に出会えて本当によかったと思えます。パソコンとインターネットがあればこなせる仕事。オーストラリアに住みながら日本が近く感じる今日この頃です。(執筆者:松下 歩)