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ジャンボ宝くじの一等当選したことはありますか? という質問にゾロゾロ手を挙げる…なんてことはなかなかないと思います。
それもそのはず、とっても狭き門なのです。
そんなことはわかっている! と、いう方も、チョットお付き合いください。
第663回サマージャンボ宝くじを例にとってみます。
この当選確率は、1,000万分の1。
26人も当たる! 私も当たるかも! と、期待が膨らみますが、この1,000万分の1という確率がどのくらい低い確率なのか見ていきましょう。
目次
宝くじが当たるのはどのくらいの確率?
年に換算する
1,000万日を年に換算すると、2万7,000年前。地球が氷河で覆われていた時代。日本では打製石器が使われていました。その頃から今日までの間のたった1日。これが当選確率です。
人生に換算する
人生を寿命80年と仮定すると、1,000万日は、342回生まれ変わってその中のたった1日となります。
クラスに換算する
学校のクラスを1クラス40人と仮定すると、25万クラス集めた中のたった一人の生徒。
1,000万分の1という確率の低さが伝わりましたでしょうか。
ちなみに、第663回の発売総額は780億円で、賞金総額は371億7,740万円でした。当選金や経費を除いた残りの、約40%が公共事業に使用されているそうです。
家計のリスクを低く見積もっていませんか?
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宝くじを購入する心理は、とても参考になるものです。これは、
外れるリスクの大きさよりも、当たる確率を高く見積もったということになります。「ダメもと」も、期待感の表れです。
パチンコ屋の新装開店に見られる行列も、自分は当たるという期待感から確率を高く見積もっています。一方、飲酒運転や電話をしながらの運転などは危険極まりないのですが、自分だけは事故を起こさないだろうと、確率を低く見積もってしまいます。
良いことは自分に起こりやすく、悪いことは他人に起こりやすいと感じるようです。このような感覚は、家計管理においては、非常に危険です。
例えば、業績連動型のボーナスを確実な収入としてみなして家計を組み立てているような場合は、ボーナスの支給やその金額に家計が左右されてしまいます。
住宅ローン控除を活かそうと夫婦共有でマンションを購入したものの、すぐに離婚となり、お互いに買い取る現金がなく途方にくれたり。そんな大袈裟なと、思うでしょうが、甘い見積もりで何とかなるだろうは、何ともならないことが多いのです。
リスクを明確化しその対応策を考え準備していくことは中年破産や老後貧乏の回避にもつながっていきます。わが家にはどのようなリスクがあるのか、毎年一回は洗い出してみると良いですね。(執筆者:大木 美子)