最近、久しぶりに日本に帰国をしてびっくりしたのが、私が日本を離れた10年前と仕事の時給があまり変わっていないことです。
オーストラリアではファーストフードでバイトをしたら、単純に日本の倍ぐらいはもらえそうです。
でも出ていくお金も安くありません。観光に来たら、外食費が日本に比べて高いことに驚く人も少なくないでしょう。外食費だけではありません。
今回は、オーストラリアの収入と出費に関連した話をします。
目次
オーストラリアは時給も高い
看護系の仕事
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看護系の仕事はどこの国も条件が良いとは言えず、オーストラリアでも給料が高いとは決して言えません。
それでも一般的に募集している内容を見ると、看護師で時給が2500円~4500円のようです。
時給計算による職業は経験年数に従って時給があがっていくシステムで、転職しても経験年数で時給が支払われるのが基本です。多くの人は良い条件の職場を見つけるたびに転職をしていきます。
私も実際に10年ほど前に老人ホームで介護の仕事をしていました。私の日本での看護師としての経験は残念ながら考慮してはもらえず、一からのスタートでした。
当時の時給で、新卒A$14(1200円ぐらい)でした。日本で介護ヘルパーさんの時給を考えると、高めの設定ではないかと思います。
翌年には時給がおよそ1ドルあがっていました。きっと上限や上がる率の変化はあるのでしょうが、日本人からすると、結構な上昇率といえます。
教師の仕事
教師の仕事も、安定した収入は見込めても、高給取りとは言えない職業であることは、オーストラリアでも同様です。
オーストラリアでもたまに教師のストで学校がお休みになったりしています。
個人の給料は経験で大きく違うでしょうが、お休みの先生の代わりに入る臨時の先生に支払われる給料は一律のようです。
時給ではおよそA$73(6500円ぐらい)か日給がおよそA$365(3万2000円ぐらい)だそうです。(参照元)風邪や年休で休む教師の替わりという臨時のお仕事ですから、割高に設定はしてあるのでしょう。
翌日、翌週に仕事がある保証はありませんし、だから高くなっているわけですが、パートナーに定期収入があれば十分な臨時収入ではあります。実際、多くのお母さん教師が臨時に働いています。
それでも、ほとんどの教師が定職に就くということは、その方がやはりメリットが大きいのでしょう。日本では考えられない給料の設定です。
人を雇うと支払いが高くつく
逆に、人をよばないといけない場合は支払いが非常に高くついてしまいます。
例えば、電気工事、電化製品の修理、家の補修などです。来てもらうだけで、1万円近く請求されます。
ですから、余裕があるときは必ず見積もりが必要です。水道管が詰まってしまい急を要したので、見積もりを取らずに来てもらったら、3万円以上請求されたのを覚えています。
また、庭の大きな木が枯れて1年以上も葉っぱをつけないことがありました。死んでいるか、病気なのか調べてもらうのに数万円かかります。
数万円払った後に、切った方が良いです…と言われると、さらなる高額出費が想像できるので、伐採を決断しました。
この時はしっかり見積もりを4件ぐらいとりました。一番安いところで10万円です。ほんの数時間の作業ですが、高いところでは3倍程度の見積額を提示されました。


そんな事情もあって、オージーはほとんどの人が器用で自分で何でもこなします。家の修理はもちろん、友人宅では、シロアリ駆除から木の伐採までご主人がされていました。
仕事がそちら系であれば、自分で家を建ててしまうという人も少なくありません。隣人もそれで家を増築し、今も毎日こつこつ何かを作っています。
DIYが日本でも流行っていますが、こちらではそうしざるを得ない実情もあるわけです。
外食費も高い
人件費が高いせいでしょうか、外食費も高いです。
農業国ですから、野菜やフルーツはオーストラリア国産の安全なものが比較的に安価で手に入るのですが、食べに行くとなると、非常に高くつきます。
カフェで簡単な食事をすると一人2000円は必要です。フードコートでも1000円はいります。3人の子供がいる我が家ではマクドナルドでも「好きなものを頼んでいいよ」とはなかなか言ってあげられない状況です。

最近は日本食が人気で、オーストラリアも回転ずしとラーメン屋さんをよく見かけるようになりました。
回転寿司は一番安いお皿が300円程度して8個のカッパやおしんこ巻きがのっています。サーモンやハマチなどは400円程度で500円するお皿まであります。
ラーメンも1000円が相場ですが、3000円以上するラーメンのメニューを見たことがあります。

高級日本食店に足を延ばすと、昼食の松花堂弁当が4000円程度です。それでもビジネスマンでにぎわっているからびっくりします。
夜に食事に行きお酒を飲むとなったら、帰りはタクシーが普通ですから、それもまた大きな出費です。オーストラリアで子育てをしていると自然と外食やアルコールが減るかもしれません。(執筆者:松下 歩)