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家計を圧迫する学習塾代
教育費圧迫の最大の敵「学校外教育費」のうち、前回は子どもが小さい時の「習い事」について思うことを書きました。
今回はその続編として、子どもが中学校へ入学する前後から増え始める「学習塾代」について考えてみたいと思います。
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某個別指導学習塾のHPより
学習塾のHPを見ていて、つっこみどころを発見してしまいました。
「入学金今なら0円」
「無料体験授業実施中」
「料金は週1回(月4回)で1万円~」
…うんうん。なるほど。
だけど、そのHPの隅の方にありました。
「教員志望の大学生、社会人(主婦)も活躍中!」
「給与は授業1コマ(100分)あたり1700円~」
ってオイ。主婦が先生なんかい。私もいっぱしに大学を卒業しています。
大学全入時代ゆえそのへんにごろごろいる大学生にだって負けませんよ(相手によりますが)。それなら私でもできるんじゃ…?
あたりまえだけど、子どものために支払う授業料と、先生の給与には差があります。
これももったいないですよね。
専業主婦はどこまで教育費で稼げるか
試算してみましょう。
公立中学生の補助学習費(学習塾にかけるお金)は、以下の通りです。(『子供の学習費調査』平成26年)
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仮に学習塾の授業料が1コマ2500円(上の月4回で1万円から計算)だとすると、それぞれの学年で下の回数学習塾に通っていることになります。(小数点以下四捨五入)
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1年は52週ですから、平均して中1は週1回、中2は週1回半、中3は週3回通っているんですね。
もちろん、1日で2コマ以上受講することもあるだろうし、試算には各種試験代や教材代は含んでいないので、実態はもう少し少ないのかもしれません。
でも、100分を週1~3回なら、専業主婦の私でも家事の時間をやりくりすればできるんじゃ…? それで、3年間で約74万円も浮くんですよ?
いや、あえて言いましょう。
「母塾(ははじゅく)」を開講すると子ども1人につき約74万円稼げるんです(節約になる)。
しかも「母塾」では塾講師アルバイトをするよりも割高な給与で、塾長のパワハラにおびえることもなく(私だから)、モンスターペアレントもいないのです(私だから)。
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「母塾」で節約できる4つのこと
しかも「母塾」を開講すると4つのことが節約できます。
(2) 消費税:「母塾」の授業料は(以下同文)。
(3) 子どもの時間:「母塾」には数秒で通えます。
通学時間が節約できます。
子どもはその時間、遊んでも良いし勉強しても良いのです。
(4) 私の通勤時間:上と同じ理由です。
「母塾」は究極の職住近接なのです。
また、「母塾」は授業数を増やせば増やすほど、生徒(わが子)が多ければ多いほどメリットが拡大します。
子だくさんが節約につながるなんて、幸せなしくみですよね。ただし、ライバル「兄塾」、「姉塾」が開校するリスクはあります。
「母塾」のために気をつけておかなければならない2つのこと
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良いことずくめの「母塾」ですが、次のことに気をつけておかないと閉校に追い込まれるでしょう。
個別指導ですから、講義をするほどのスキルはいらないと思われますが、それでも生徒の質問に答えられなければ授業になりません。
とはいえ義務教育のレベルの勉強ですから、学年が低いうちから一緒に順番に勉強し直せば怖くないと思います。
【生徒(わが子)との関係】
生徒にそっぽを向かれてしまうと、授業になりません。
でも、そのあたりは一般の学習塾もあの手この手で(がんばって勉強した子にはお菓子を配ったり)努力しているところ。
「母塾」も見習わねばなりません。わが子だけにサボられるとついカッとなってしまいそうですが、そこは他の塾と同様、「この子からお金をもらっている」感覚できちんと塾講師を演じたいところです。
なぜわが子が未就学の今からそんなことを考えているか。
それは、この2つのことは、今から念頭に置いて生活しなければならないと思っているからです。
私自身が子どもとともに勉強し、子どもと良い関係を気付いていくことこそ、将来の教育費を減らすカギになるはずです。(執筆者:徳田 仁美)