早いものでもうすぐ4月ですね。
4月といえば、新年度。これから社会人1年目を迎える方・転職して新しい職場で心機一転、新年度のスタートを切るという方もいらっしゃるでしょう。
ところが、新しく始まる生活に希望や緊張感を持って、いざ勤めだしたところ、雇用条件が当初示されていた内容と違っていた…
「残業がないと言われ入社したのに、午後9時を回っても帰ることができない仕事量がある」
そんな場合にはどうすればいいのでしょうか?
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労働基準法・職業安定法
そもそも雇い主がハローワークなどで従業員を募集する場合、職業安定法の規制を、雇い主が労働契約を結ぶにあたって際の規制については、労働基準法に定めがあります。
職業安定法では、募集をする雇い主に労働条件を明示する義務を課していて、従業員となる人が従事することになる業務の内容や賃金、労働時間その他労働条件を明示するように定められています。
また、労働基準法では労働契約を結ぶにあたり、雇い主に労働条件を明示する義務を課し、賃金・労働時間などの労働条件を明示しなければなりません。
もし明示しなければ、雇い主には罰金が課されることになっているのです。
明示しなければならない事柄については、別途詳しく定められていますが、
・働く場所、従事すべき業務内容
・始業・終業の時刻
・残業の有無
・休憩時間、休日・休暇、賃金に関すること
・退職に関すること
などについては書面を渡して明らかにしなければなりません。
ですから、労働契約の条件・内容については、これから従業員になろうとする人に対して分かるように説明しなければならないですし、内容についてできるだけ書面で確認しなければならないのです。
そうであるにもかかわらず、明示されていた労働条件と実際働き始めてから違っていたときは、従業員は会社と交わした労働契約をすぐに解除できます。
また、たとえば労働条件として求人票に示されていた賃金の額と、実際入社後に受け取ることになった賃金額が違っているときは、一旦労働契約を結んだあとに、条件を変更することについて別途合意をしたといった事情がない限り、求人票記載の労働条件で契約は成立しているとみるべきで、差額があれば請求することができるといえます。
労働基準監督署や専門家に相談
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面接のときに、雇用条件についてどこまで事細かに聞いていいのか、会社に与える印象なども考えて迷うところではないかと思います。
ただ、求人票などに明示してある条件と明らかに異なる場合は、会社に直接確認をすることが必要ですし書面の交付が必要な事柄について、書面すら交付していないときは交付を求める、場合により労働基準監督署や専門家に相談をして対応策を検討してみる必要もあるでしょう。
せっかく勤めだした会社の雇用条件が違うからといって、すぐに辞めるかどうか悩むと思います。
とはいえ、雇用条件の違いから来る不満を会社に言わず、もやもやしたまま仕事をしていると、別のトラブルが発生することもあるでしょう。
こういった、勤めだしてから分かった条件の違いについては、賃金や労働時間など日々発生するものは特に、早めに会社などに確認、説明を求めるなどして対処した方がよいのではないかと思います。(執筆者:片島 由賀)