2016年4月から始まった「電力小売り自由化」。これまでは9つの電力会社からしか購入できなかった電力を、多数の企業から選んで購入できるようになりました。
関西に住む私は、これまでは関西電力から電力を購入していましたが、少しでもお得なところはないかと探していたのです。
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電力自体はそんなに安くならない!
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我が家は夫と私、そして幼い子どもの3人家族です。これまでの電力料金は、平均してだいたい毎月8000円というところ。
これで主だった小売企業のHPでシミュレーションしてみたのですが、電力料金はそんなに変わりませんでした。最大でも年間マイナス1000円くらいですから、あんまり効果がありません。
ただ、各社とも、次のような販売戦略だということは分かりました。電力と本業の商品をセット販売し、値引きしたりサービスを増やしたりすることで、顧客を囲い込む。
例えば、
・ネット通信:eo光、ジュピターテレコム
・都市ガス:大阪ガスなど4事業者
このあたりはそもそも毎月固定費として支出しているところなので、購入する側としても乗り換え効果は高そうだな、と感じます。
ん? にねん割? 携帯でもないのに
中でも私が注目したのは、大阪ガスです。
理由は、何と言っても電力料金とガス料金とを合わせた「ガスセット割引」の値引き額が最も大きいから。中でも、2年契約の「長期2年割引」なら割引幅がさらに拡大します。
しかし、この「長期2年割引」が曲者です。
2年間を待たずに解約すると解約金が発生するプランなのですが、他の企業で同様の制限を設けているところは見当たりませんでした。大阪ガスは、なぜ2年間の長期契約を欲しているのでしょう。
来年には都市ガスも小売り自由化される!
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いろいろ調べてみると、その理由が分かりました。
2016年4月の電力小売り自由化に続き、2017年4月には都市ガスの小売りが自由化されるんですって。
つまり、これまで大阪ガス、東京ガス、東邦ガス、西部ガスの4事業者が地域ごとに独占していた都市ガスも、今回の電力自由化と同様に、本業を別に持つ各社が手を挙げて販売されるのですね。
…うん。大阪ガス、分かりやすい。要するに、ガスの顧客をつなぎとめておこうという魂胆なわけだ。でも、これを知らずに「長期2年割引」で契約してしまうと、来年は祭りに参加できなくなります。
いつやるの? 今じゃないでしょう!
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さらに想像を膨らませると、2017年4月には〈本業+電力+都市ガス〉というセット販売が続々とリリースされるでしょう。真剣勝負で選択するタイミングは、そこでしょう。
ということで私の出した結論は、今年の1年間は電気の購入先を変えない、です。
いつやるの? 来年でしょう!
やるとしても、次の4月に解約できるものを選びましょう。(執筆者:徳田 仁美)