就職、結婚、出産、マイホームの購入……
人生では、様々な変化の局面が待っています。そのときに保険に新たに加入したり、見直しを行う方も多いのではないでしょうか。がん保険の検討も視野に入ってくるはずです。
筆者はがん保険には入るべき、という立場をとっています。その理由とがん保険検討のポイントをお伝えしましょう。
目次
実際、がんで入院するといくらかかるのか?
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がんで入院するとどれぐらいの医療費がかかるか考えてみましょう。
実は思ったよりも高くはない
仮に胃がんで入院し、標準的な治療を受けた場合、どれぐらい医療費がかかるのでしょうか。
厚生労働省が発表している「医療給付実態調査」をもとに計算してみました。
参照:平成25年度 医療給付実態調査 報告書
胃がん(胃の悪性新生物)で入院した場合、平均医療費は3割負担で18万1,741円(※)です。実際は高額医療費制度による給付が受けられるので、もっと安く済む可能性が高いでしょう。
※10割負担で60万5,806円(=220億3,437万9,540点÷36万8,720円)として計算。
それでもがん保険をすすめる3つの理由
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がんの入院費は意外と安いです。それでもあえてがん保険をすすめる理由を3つ考えました。
(1) がん治療は長期戦
厚生労働省が発表している「患者調査」によれば、がんの平均入院日数は18.7日です。
参照:平成26年(2014)患者調査の概況 厚生労働省
しかし、約20日程度でがんが完全に治るとは考えられません。退院したあとも通院しながら治療を続けるのが一般的です。長期戦を覚悟したほうがいいでしょう。
(2) 元通りに働けるとは限らない
退院した後も休養は必要です。さらに、再発・転移した場合、仕事に影響が及びます。すぐに入院前と同じ水準で働くのは難しいでしょう。
(3) 精神的ダメージを軽減できる
筆者の周囲のがんにかかった知人は、告知を受けたとき「自分はどうしたらいいのか」と不安になったそうです。それでも
と話してくれました。
がん保険を選ぶ時の2つのポイント
がん保険を選ぶときに注意したいポイントを2つ解説します。
(1) 通院保障を重視しよう
先述の通り、がんの治療は入院から通院へとシフトしています。通院保障の内容を重視しましょう。
(2) 先進医療特約はつけておこう
従来の治療で効果が見込めない場合、先進医療が治療の選択肢になります。
先進医療は健康保険の対象外なので、数百万単位の治療費を自腹で払わなくてはいけません。がん保険に月数百円の先進利用特約をつけておけば、これらの費用をサポートしてくれます。(執筆者:菊池 美亜)