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夏の電気代が家計を圧迫する?
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2016年夏。今年は梅雨明けが遅かったためか、身体が暑さに慣れずについついクーラーに頼ってしまう人も少なくないでしょう。
そこで気になるのが電気代です。毎年この時期になると電気代の節約が話題に上がることが多く、様々な節約法が紹介されています。
電気代がアップすると家計は圧迫されて、食費など他の支出を削らなくてはなりません。家計のやり繰りが大変になってしまうからと、興味も大きいことでしょう。
「いかに夏の電気代を抑えていくか」が、テーマとなっていますが、毎年同じ課題を抱えていませんか。改善されることのない夏の電気代問題は、そもそも夏の電気代の上昇が家計を圧迫するという家計システムそのものが問題なのです。
節約では解決できない
家計管理には、「鳥の目」、「虫の目」、「魚の目」といった多角的視点が必要になるのです。家計をシステム化する前に節約に焦点を絞ってしまうと、近視眼的なものの見方になってしまいます。
その結果、小銭を浮かすことに精を出すことになり兼ねません。電気代においても同じことがいえます。
節約記事は一種の栄養ドリンクです。読んで、取り組んでいる時だけ少し効果があるものです。しかし、喉元過ぎればなんとやらで、また次の夏も同じく栄養ドリンクが必要になります。
これでは、家計をコントロールしているとは言えません。どちらかといえば、 目先のことに振り回されている状態ではないでしょうか。
家計のシステム作り
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そこで、実践して欲しいのが、季節変動費である電気代などの予算化です。難しく聞こえるかもしれませんが、実は簡単です。以下、手順をご紹介します。
2. 1の合計金額を12で割る(月の平均額がわかります)
3. 2で算出した金額を毎月の電気代予算とする
実際の支出は予算より少ない金額の月もあれば、多い金額の月もあります。電気代であれば、夏の支出は予算より多くなります。
しかし、口座引き落としの場合は、予算と実際支出との差額は口座の中で年間を通して解消していきますので問題はありません。
要は、予算より実際の支出が少ない月は差額分をプールしておき、支出の多い月へ回すという仕組みです。この方法だと、変動費の増減がそのまま家計を直撃することはありません。
「夏だけ電気代が辛い」という状態から解放されます。いったんこのような仕組みを作ってから取り組む節約は、地球にもお財布にも、そして心にも優しいものになるでしょう。
来年の夏を心穏やかに涼しく過ごせるように、今すぐ取り組んでみてください。(執筆者:大木 美子)