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買ってはいけない株ナンバー1は金融株
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株式投資に関する情報は「この株で儲ける~」というものばかりですが、今回は視点を変えて、買ってはいけない株を暴露しようと思います。
色んな業種を見てきましたが、この株は買わないほうがいいと注意したいナンバー1は銀行、証券会社(特に店舗型)などの金融株です。
自分がやっている業種を推薦するのは複雑でもありますが、同業者だからこそ見える部分もあります。
手数料を稼ぐために高リスクな金融商品を初心者に勧誘することはおかしいと思いますし、営業マン自身もその危険性を本当に理解していないでしょう。リターンが高い金融商品のリスクを過小評価しています。
仕組み債は投資の初心者を騙すための罠かと思うこともありますし、最近は銀行でも投資信託の勧誘に積極的です。短期間だけ金利の高い定期預金で見込み客を惹きつけながら、その次はファンドからの膨大な手数料収入を狙っている魂胆が透けて見えます。
また、会社の貯金である利益余剰金に対して、借金である有利子負債が多すぎます。銀行や証券会社、保険会社は駅前の一等地に立派な店舗がありますが、店舗や社員にかける経費が高すぎて収益を圧迫してるのです。
ネット銀行、ネット証券も従来の金融システムにイノベーションを起こせていないという事実もありますが、これはまた別の機会に。
また、銀行株は景気の変動が業績にすぐ反映されますし、株価の動きは最悪です。
他の業種に比べて好景気になっても株価は上がりにくく、下がるのは他の業種より早く、また下落が止まらないという特徴があります。個人投資家が手を出す株ではありません。
続いては、国際優良株です。
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会社名を言えば、誰もが知っている知名度の高さがあるため、投資の初心者は安心してが最初に保有するタイプですが、安定拡大していく会社はほとんどありません。
国際優良株はその名の通り、世界中に自社商品を輸出して外貨を稼ぎますが、為替レートや海外の景気で収益は大きく変動します。
日本は米国への依存度(輸出ウェイト)が高いため、米国の為替レートや景気の影響が、もろに反映します。
相場の格言で「アメリカがくしゃみをすると日本は風邪をひく」という言葉がありますが、国際優良株はそれに当てはまります。
さらに、国際優良株はアナリストや機関投資家などの投資のプロが売買主体です。企業価値に比べて割安ということはなく、すでに織り込み済みか割高なので、株価がさらに上昇していくことや、2倍、3倍と上がることも稀です。
5~10年というスパンで利益を狙うなら別ですが、個人投資家が国際優良株を保有しても、勝ち目は少ないです。国際優良株で儲かったという話よりも「保有した後景気が悪化して長期塩漬け株になっています。」という話のほうが圧倒的ですから注意してください。
どんな株を買えばいいのかについて。
それは、ここに書いていることの逆。知名度が低いけれども、事業を拡大させている会社を保有すれば良いのです。
私が現在保有している会社は30を超えていますが、知名度の高い会社は、コマツ、任天堂、東電くらいです。
その他は社名を言っても「それは何の会社ですか?」と聞き返される会社ばかりですが、保有後に株価が2倍、3倍、中には10倍を超えた株もあります。(執筆者:坂本 彰)