日銀政策決定会合の結果では、円安を巻き起こし反発の流れを組み込みましたが、FOMCの結果では、利上げ時期が当初の9月のうわさから後退したことで米国ダウは反発したものの為替は円高となり日経は押される形となりました。
為替は1ドル100円台にもかかわらず底硬い動きが少々不可解でした。週明けも101円そこそこでスタートが予測されますが為替と日経の連動で考えると今の日経は高すぎるかなと考えます。
この後の展開が、為替に日経が合わせて押されるのか? 為替が日経に吸い寄せられるように円安に向かうのか? 週明けから水曜ぐらいまでの前半が見ものです。
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目次
今週は「権利取り日と権利落ち日」
そして週明けには権利取り日と権利落ち日がやってきます。
今のところ権利取りの買いが入っているようには見受けられませんが、先物と現物の日経では150円前後の乖離が出ているので権利落ち日は押されることが想定されます。
そのあたりもどう影響してくるでしょうか?
来週は第二四半期の期末に向けた動きも想定されます。ますます判断が難しくなりそうです。
今回の日銀による政策で金融関連には追い風という事が想定されます。
今までたたかれていたメガバンクを含む銀行系が値を戻せば、日経はBOXから離れて1万8000円を目指すと想定されます。逆に週明けから押される反応となれば先週の安値を割り込んで1万5000円前後までの押しも考えられます。
2月から始まったBOXは、そろそろ……と言いながら9カ月となる継続となっており、いいかげん離れることを期待したいと思います。
現状分析では、トレンドラインとして、75日線と同じ位置関係の横軸のトレンドラインがサポートラインとして機能しています。そして先週割り込んだ斜め切りあがりのトレンドラインが今週は上値抵抗線として機能したように見受けられます。
この後 上に行くのであればこの斜めの2本のラインが上値抵抗線と機能しつつ前々回の高値1万6900円近辺も厚い上の壁になる事が想定されます。かなり上も下も狭いレンジに節目があるので週明け狭いレンジでの値動きの可能性もあります。
テクニカル指標を確認
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続いてテクニカル指標では、一目均衡表を見ると基準線、転換線を上抜けて切りあがる雲に平行に値を戻すような値動きをしました。
遅行線は日々線に沿って推移しています。日々線が切り下がることから遅行線が、日々線の上には出やすく上方シグナルは出やすい環境と言えます。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーでは-1σ TPラインを上抜けてBOXの値動きに戻しています。+2σを目指すような動きに見受けられます。そして+2σ -2σが先週 下向きだったものがともに微妙ですが上に向きを変えています。
となると下落という可能性が低下しました。結果的には波打ちしているという事でBOXの典型パターンなのかなとも取れる動きとなっています。
スローストキャスト
スローストキャストでは、滑らかに下りてきた2本のラインがゴールデンクロスしたのち反転しておおむね50%近辺まで上げて来ています。
ただ先行のラインが微妙に角度を変えていることで週明けが押すとなると上まで行かずにデットクロスとなる可能性も出てきます。逆にこのまま上値追いとなるとまた滑らかに上がっていく2本のラインとなり上昇入りを示唆する値動きになりそうです。この辺りも週明けの月曜 火曜で答えは出そうと考えます。
総合判断
総合判断としては、明確な方向感を出せない雰囲気ですが、月曜火曜で方向感なしが決まるとまたもみ合いが続くのか? と判断します。方向感が出るとしたら週前半に上抜けて行くことが条件と判断します。
そして米国の雰囲気でも明確に方向感が出ることなく週明けは横ばいでのスタートが想定されます。となると今後の展開は業績を織り込むような需給のバランスの値動きが考えられます。
週明けは ニュースで上抜け出来る要素が見いだせないと、またしばらくストレスのたまる値動きとなりそうです。では、週明けも慌てずに冷静に見極めていきましょう。(執筆者:城 晶子)