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「株式」と「安全資産」の最も大きな違いとは?
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株式投資と安全資産の違いと言えば「リスクがあるかないか」が一般的な考え方だと思います。実際、これが世間の考えている最も大きな違いではありますが、私が考えている一番の違いは少し違います。
安全資産とは
定期預金や国債などの、いわゆる元本割れリスクの極めて小さい金融商品です。
株式は「出資者」
例えば定期預金や国債の場合、予定した利息以上にお金がもらえることは絶対にありません。
個人向け国債の金利は現在固定3年、5年、変動10年とも0.05%となっており、どの期間でも一律同じ金利です。マイナス金利が始まってから、3年と10年の金利が同じという、過去に前例がないほどの低金利となっています。
100万円を預けても年間500円の利息しかもらえず、さらにそこから20%の税金をひかれると400円しか残りません。10年預けても、たかが数千円という金額です。安全資産は利息分しかお金が増えません。
安全資産は「債権者」
その一方、株式投資は投資先が倒産すれば、最悪ゼロになるというリスクがありますし、元本割れというのも日常茶飯事です。
しかし、利益を着実に生み出す企業に投資をすることで、数年で株価が2倍、3倍になることも多いです。配当利回りの高い株式に投資をすれば、3%や4%など、国債では考えられないような高い配当金がもらえますし、売却益も含めれば、株式投資のリターンは安全資産と別次元です。
株式は投資先をきちんと選べば、価値が無限大に増加していくのです。
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なぜ、こんな差が生まれるのか?
その理由ですが、株式は出資者、つまり資本の提供者になることで利益の一部を還元してもらう権利が得られるからです。
安全資産の場合、元本は保証される一方、出資者にはなれません。国の債権を買うことで債権者にはなれますが、出資者とは違います。
出資者は資本家とも言い換えられますが、今の時代、資本家は誰でもなれます。数万円から株式を買うことができますし、未成年でも親権者などの法定代理人の同意があれば、株式に投資することが可能です。
実際、私の娘はまだ1歳ですが、ジュニアNISAをスタートさせて、すでに5社の株主になっています。
これからの時代、安全資産の金利が昔のように数%になることや、まして株式のリターンを上回ることはありません。あなたも債権者ではなく出資者になることを意識してみましょう。(執筆者:坂本 彰)