ハロウィーンはもうアメリカだけでなく、日本でもイギリスでも、ここオーストラリアでも年々人気の高まる行事になりました。
スーパーに買い物に行かないという人はいないでしょうから、嫌でも目にするハロウィーングッズ。知名度だけならクリスマス並みにあがってきているのではないでしょうか。
今回はオーストラリアのハロウィン事情について紹介します。
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目次
ハロウィーンの売り上げ
日本でのハロウィーンの売り上げはここ数年で倍以上で、とうとうバレンタインデーの売り上げを抜いたとも言われています。
オーストラリアでも大手スーパーマーケットによると、ここ数年で3割以上も売り上げが伸びているそうです。確かに昔はかぼちゃのバケツが置かれていただけのハロウィーンコーナーがいつの間にか大きくなっているような気がします。
本場アメリカでは年間US$8.000.000.000ぐらい売り上げると言います。あまりにゼロが多くてピンとこないぐらいですね。だいたい8,000億円ぐらいの売り上げといったところでしょうか。
日本の売り上げが1,000億円を超えたぐらいですから、単純にアメリカ人は7倍近いお金をハロウィーンに使っているということになります。
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オーストラリアでは住んでいる地域によって差が大きい
ハロウィーンは何となくキリスト教に関係したお祭りかと思っている人も多いかもしれませんが、実は違います。
カソリック系の学校では、クリスマスとイースターの時期には学校をあげて催しが行われますが、ハロウィーンに関しては全く静かなものです。
それでもスーパーで目にする機会が増えるせいか、我が家もいつの間にか「Trick or Treat」とキャンディーをもらいに出かけるのが恒例になっています。この掛け声は「いたずらしちゃうぞ…嫌ならお菓子ちょうだい」といったような意味でしょう。
子どもがいるとTrick or Treatに出かけたり、ハロウィーンパーティーを企画する家庭もありますが、私が住んでいる家の周辺は静かなものです。
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これまでに「Trick or Treat」とドアをノックされたのは一度だけ。大通りに面しているご近所さんで、毎年数人がドアをノックするようになったと言います。
我々がハロウィーンでお邪魔するようになった通りは、クリスマスのデコレーションも派手で有名なストリート。写真の家ではお化けのコスチュームに扮した主人が庭先で出迎えてくれ、庭にはスモークがたかれたりして、ちょっと怖い雰囲気を出しつつもデコレーションできれいに飾られていました。
一昨年も凝っていましたが、明らかにパワーアップしていました。デコレーションにコスチュームに子供たちに配るキャンディーと、遊び心が大好きなオージーにしても、寛大すぎます。
オーストラリアでは住んでいる地域や子供がいるかいないかで、ハロウィーンの過ごし方は大きく変わるのが現状のようです。
ピエロの影響は?
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アメリカから始まったピエロ騒動の影響はハロウィーンにどう出るのでしょうか?
我が家では今年の「Trick or Treat」はピエロ騒動のために中止にしました。
本来ピエロとは子供たちを楽しませてくれる存在ですから、怖いコスチュームを身につけるハロウィーンでは無縁のはずですが、今年は間違いなくピエロのコスチュームを見ると凍り付く…という意味では、ピエロがいないとは言えません。
ピエロに扮した事件や騒動はここオーストラリアのクイーンズランド州まで影響があります。
まだ学校から正式な知らせはありませんが、生徒の間では話題になっているようで、校長先生から生徒たちにはむやみに騒がないようにと話があったようです。
ハロウィーンで、もしピエロに出会ったとして、近づいていいものか? 手にしている斧やナイフはオモチャなのか? なんてやはり気になってしまうでしょうから、今年は念のためにお休みです。
同じようにハロウィーンを家族だけで静かに楽しもうと考える家庭がどのくらいあるでしょうか? どちらにしても騒動なく世界の子供たちが楽しんでほしいものです。(執筆者:松下 歩)