北朝鮮に端を発する地政学リスクの高まり、あるいは、米国の資産規模縮小。ドル円レートも110円を割り込み、円高で推移しています。
インデックスを見ても主力株中心に値下がりし、連休明けの日経平均は1万9,500円台で推移。
7月以降、浮上の決め手を欠く状態が続いています。一方で、中小型株には短期売買の資金が集中。IPO銘柄にも資金が流入する可能性が高いと想定されます。
目次
8~9月は需給、話題性共に優れた銘柄の上場ラッシュ
8~9月上場のIPOはまさにプラチナチケットのオンパレード。
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直近で上場したトランザス(6696)
公募価格1,300円に対し、初値は2,210円。2倍に迫る170%の上昇を見せています。
シェアリングテクノロジー(3989)
初値上昇率は約90%。ネットを介したマッチングサービスを提供する企業で、市場からの注目度も非常に高かった銘柄です。
今後上場を控える初値高騰期待
UUM(3990)やウォンテッドリー(3991)も非常に初値高騰の可能性が高いでしょう。
最近の傾向として、マザーズ上場、かつ、ネット関連のビジネスは市場から非常に好感されています。
上述したUUMとウォンテッドリーは双方の条件を満たしており、短期資金が集中する可能性が高いと言えます。
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時価総額もそれほど大きくなく需給も締まっている。
ここからは、今後上場するUUMとウォンテッドリーの企業価値について注目していきたいと思います。基本的に、企業価値は時価総額で表されます。
UUMの時価総額は約112億円。一方で、ウォンテッドリーの時価総額は約40億円です。結論から言うと、時価総額は小さい方が上がりやすい。
なぜなら、株価を持ち上げる為に、それほど買い圧力を要としないからです。最近の傾向を振り返ると、時価総額が50億円未満の企業であれば、相当な確率で初値上昇を記録しています。
UUMの時価総額は100億円を超えると想定されますが、youtuberのマネジメントを始めとしたインフルエンサーマーケティングはまさに旬の業態です。
現状の市況を考えても、十分株価を持ち上げるだけの買いが集まると想定されます。
セカンダリーで買いに行くことも検討
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UUMに関しては最近の決算動向を見ても非常に好調。利益成長率も高く、上場後のセカンダリーで買いに行ってもおもしろいかもしれません。
一方で、個人的にはウォンテッドリーに悲観的。調達額は4,000万円で資金使途は主にオフィス移転や増床時の費用に充当するとのこと。
ビジョンの見えないIPOで既存株主のイグジット(Exit)が主たる目的ではないかと勘ぐってしまいます。調達額も少なく、利益成長率も芳しくない。
あくまでIPOのみのエントリーがベターだと思います。市況を考えると短期のサヤ取りには良いかもしれませんが、長期保有だと苦しい展開になりそうですね。(執筆者:徳田 陽太)
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