家計を改善したいと思った場合に、やり玉にあがるものの1つが「使途不明金」です。
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企業ではあってはならないものですが、家計においても良くないものとは言えます。
ただ現金管理をあまり細かくやろうとすると、逆に家計簿をつけるのが面倒になってしまいます。
家計ならではのやり方もあります。
目次
使途不明金は帳簿/実際現金残の差額
帳簿上、
という数式で当日の現金残を計算しますが、実際の現金残を確かめたらこれより少ないことは多々ある、という方はいらっしゃるでしょう。
レシート等をもとに当日の支出を集計した際に、集計漏れがあるからです。
帳簿現金残と実際現金残の差額が使途不明金であり、この金額が多い場合は、家計改善の余地が大きいと言えます。
毎日、現金残高を把握する必要は無い
現金残高を毎日のように把握し、使途不明金の原因を都度解明できるに越したことは無いですが、性格的に続かない人もいるはずです。
「銀行では1円でも合わないと合うまで帰れない」という噂は聞きますが、家計でそこまで根を詰める意味はありません。
例えば下記のようなやり方があります。
例えば札束は毎日、硬貨は1週間ごとに
1,000円以上のような大きな現金はこまめに確認し、それ以下の小さな現金は間隔をあけて確認するという方法もあります。
前者のように札束だけ確認する時は、例えば下記のケースで考えてみます。
(2) 帳簿残高 : 2万1,123円 実際残高 : 1万8,115円
(1) のように帳簿残高の千円単位で±1千円の差までは気にせず、(2) のようにそれを超えた場合は使途不明金を確認することになります。
百円単位までの使途不明金は気にしないという方法も
大きな使途不明金は家計をいつの間にか苦しめている要因と考えられますので、きちんと原因究明すべきですが、百円単位までであれば気にしないという方法もあります。
現金取引を避けて使途不明金を解消
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最近では、様々な家計簿アプリも登場しています。
領収書・レシートを撮影すれば取り込む便利なものもありますが、使途不明金の解決に役立てるでしょうか?
札束・硬貨のような現金取引が、そもそも使途不明金を生み出す温床と見ることもできます。
海外に比べ日本では現金取引の比率が高く、政府の戦略でキャッシュレス化を目指しています。
仮想通貨は毛嫌いする人もいますし、クレジットカードは気をつけないと払いきれなくなります。
しかしスイカなどの交通系電子マネーや、購入分を銀行口座から引き落とすデビットカードなどもあります。これらは記録が残りますので、使途不明金を潰しやすくなります。
使途不明金が大きい方は、なるべく現金取引を避けることも考えましょう。(執筆者:石谷 彰彦)