2015年までにNISAを開設した場合は、2017年9月末までのマイナンバー提出を求められています。
NISAの使い勝手が良くないからと、やめてしまおうと考えている方もいらっしゃるでしょうが、
という理由であれば今後の変化を見ていただきたいと思います。
株式の売買単位は100株と1,000株ですが、全国の証券取引所は2018年10月1日までに100株への統一を上場企業に求めています。その影響によりNISAでも投資しやすくなりそうです。

目次
最低購入代金が百万円超える株も
NISAは少額投資非課税制度と呼ばれるように、非課税枠は年間120万円(制度開始当初は100万円)と枠が限られています。
また未利用分を翌年に繰り越すこともできないので、1回の投資で120万円を超えるような株を買いたい方には向かないとも言えます。
小売・飲食など優待で日常の買い物や飲食もできる上場株は、1単元10万円台で購入できる企業が多いと言えます。ただ大手の鉄道会社など100万円台出さないと購入できない企業もあり、NISA利用者の足かせとも言えました。
誤発注の温床
誤発注の温床にもなっているため、単元株式数の統一を証券取引所が上場企業に要請しています。1単元が100株・1,000株と混在する状況で、2014年3月以前はもっと様々な形の単元株式数が存在していました。
1単元1,000株で100万円出さないと買えない株は、1単元100株となれば10万円で買えます。
企業の動きの事例
単元株式数の変更については、会社の決まりを定める定款を変更することになるため、株主総会の議案として株主に(変更してよいか)賛否を求める手続きを行います。
2018年10月という期限が近づいてきたこともあり、2017年の株主総会において議案にあげる企業がかなり見られました。
京浜急行電鉄(9006)

2017年の株価の動きを見ると、1,100円~1,400円の間を動いています。
1,000株が単元株のため、最低購入代金が100万円を上回ります。1,200円を上回っていたら、ミニ株投資でないとNISAでは買えない株です。
このまま単元株式数を100株統一すると10万円台で買えますが、2017年9月27日より単元株式数100株変更とともに、2株を1株に株式併合することも併せて行う予定です。
株式併合すると1株当たりの値段が上がり、例えば1,200円だった株価は2,400円です。単元株式数100株となると、20~30万円台で買えます。
あまり投資単位の水準が下がりすぎるのは良くないと見ている企業が多いため、単元株式数100株化とあわせて株式併合も取る企業も多いです。
買いたい株で変更の動きがあるか?
東京証券取引所は、単元株式数の変更を行う企業を一覧にして公表しています。
参考:日本取引所グループ
この動きにより1単元で買えなかった株が買えるようになるかもしれないので、動きをチェックしておくことをおすすめします。(執筆者:石谷 彰彦)