アベノミクスが始動してから日経平均は2倍以上に上昇し、多くの個人投資家さんたちが株取引を始めていますね。
私も、2年前に日本株の取引を始めてなんとかギリギリ生き延びています。
けど、最初は掲示板やTwitterの情報に右往左往して大きく損をしたものです。そして、今でも多くの初心者さんがTwitterなどの情報を上手に使えずに損失を出しています。
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そこで、初心者さんが陥りがちな失敗を防ぐための自己防衛策をご紹介しようと思います。
「Twitterなんて参考にしてないよ」、「言われなくてもガンガン稼いでますよ」という相場慣れしたつわものさんたちは、温かく見守ってくださいね。
「これから株を始めようかな」と思っている人は、この記事を少し頭に入れておくと不要な損失を避けることができると思うので、ぜひ目を通してくださいませ。
目次
Twitter投資法とは? 今や四季報よりもTwitterが重要?
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株取引と言えば、「四季報で業績が良い会社や先進的な業務内容の会社を探して、投資する」というイメージがあるかもしれませんが、実際には四季報よりもTwitterやYahooの掲示板などを参考に投資する人がかなり存在します。
Twitterや掲示板には、適時開示(上場企業からの情報発信)をリアルタイムで投稿してくれる人や、解説してくれる人がいて、プロ並みとは言えないまでもかなりスピーディーに情報を得ることができるからです。
そして、億トレーダーと呼ばれるばくだいな資産を株取引で得た、プロ顔負けの投資家が存在します。
彼らのフォロワーは数千から1万人以上で、人によっては収益を公開している人もいます。
そんな雲の上のような人の取引方法や売買している銘柄が、リアルタイムでわかるなんてすごいですよね!
その人たちと同じ銘柄を同じように取引すれば自分も、仲間入りできるのではないかと夢を見ます。
私も、始めたばかりの頃はそう思っていました。
株取引が上手そうな有名な人をかたっぱしから、フォローしてタイムラインをその人たちで埋め尽くすのです。
そうすると、彼らの触っている銘柄もわかるし値動きもわかるから一石二鳥。
株価が上がるとみんながたくさん投稿して、一体感を味わえ、何とも楽しいのです。
ところが、自分で考えずにその場に身をおいていると、いつの間にか資産が減ってしまいます。
「そんなことないよ、勝ってるよ」っていう人もいると思いますが、私は下手なのでちょっとずつ総資産が減っていました。
もちろん、Twitterや掲示板が悪いのではありません。悪いのはそれに踊らされていた私です。
Twitterや掲示板を鵜呑みにすると起こり得る2つの悲劇
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株の初心者がTwitterで情報を得ることで起きる悲劇は「JC(ジャンピングキャッチ)」と「誤情報、怪情報を信じて売買すること」です。
JCとはジャンピングキャッチのことで、急上昇した株を高値で購入してしまうこと。
インターネットを見ていなくたって、ジャンピングキャッチをしてしまうことは珍しくありませんが、Twitterなどを見ている場合は、よりジャンピングキャッチしたくなる局面が増えてしまいます。
Twitterや掲示板に書き込みをしている凄腕トレーダーたちは、「〇〇社上がってますね~」、「〇〇社にはこんなすごい業績と技術があるんですよ」と毎日のように発言しています。
彼らが銘柄名を出すだけで株価が大きく上昇することも日常茶飯事です。
だから、いち早くその銘柄を購入すれば、簡単に儲かると安易に考えてしまいます。
冷静になれば急上昇しすぎていて怖いな、と思える場所でも「〇〇さんが買ってるならもっと上がるだろう」などと自分で考えずに、購入して高い位置で買ってしまうのです。
みんながすごいすごいと言っていると、「ここからもっと上がって買えなくなるから、いまのうちに買わなきゃ!」と焦ります。
しかし、実際には有名人が銘柄名を出した時は上昇途中でも、しばらくすると下落に転じることも珍しくありません。
すると、チャートの頂点で買ってしまった株をしばらく寝かせた後に大きな損切をしたり、怖くなってすぐに損切りしたりしてしまいます。
もちろん、同じ方法で大きく利益を出せる時もあるのですが、確実に損をすることが増えてしまいます。
さらに、Twitterや掲示板には、間違った情報や古い情報も錯綜しています。
悪気がなくても、間違って解釈してしまった情報が拡散してしまったり、古い情報なのに新しい情報と勘違いしてしまったり、ということもあります。
だから、情報の取捨選択が大切なのですが、Twitterや掲示板の情報を基準に売買していると、スピードが命なので、しっかりと情報源を確認せずに誤情報に基づいて売買して、大きな損失を出すこともあります。
どうして、私がこんなに詳しいのかというと、どちらも私がおかしたことがある失敗だからです。
特に、Twitterの過熱感に乗せられてジャンピングキャッチすることは日常茶飯事でした。
Twitterや掲示板を見る場合の自己防衛策
Twitterや掲示板を見ていると、損失を出すこともありますが、かといって情報をすべてシャットアウトして、自分で東証のホームページでIRを確認するのも大変ですよね。
Twitterを見ていると孤独感がなくなりますし、情報を取捨選択すれば大変優秀なツールです。
だから、Twitterや掲示板を見る時には2つのポイントを頭に入れておきましょう。
【ポイント1】株価が上がってみんなが喜んでいるときは買うところじゃなくて売るところ
1つめは、「株価が上がってみんなが喜んでいるときは買うところじゃなくて売るところ」。
株価が暴騰すると、多くの有名人たちが喜びと興奮の投稿をします。
それを見た私みたいな初心者個人投資家は、買いたくなってしまうのですがそこは買うところじゃなくて、利確をするところです。
もしくは、仕込んでいた株が上昇した喜びを分かち合うところです。
投資スタンスは人それぞれですが、長期投資家は、有望な企業の株が話題になる前に購入してずっと寝かしておいて、話題になった時に利確することもあります。
だから、欲しいなと思ったら「ここは、底で仕込んでいた人が利確しているところだ。私はその人たちに大切なお金を渡してもいいの?」と自問自答するのです。
もし、その株がそこから大幅に上昇する見込みがあるのであれば、過熱している時に買わなくてもその後「調整」や「押し目」と呼ばれる購入ポイントが現れます。
だから、わざわざ慌てて買わなくてもいいのです。
【ポイント2】情報源の確認
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2つ目のポイントは「情報源の確認」です。
Twitterや掲示板には新旧情報が入り混じっていますので、情報を発信している人が何を元に発言しているのかを確認する癖をつけましょう。
「〇〇社は△△社と業務提携を結ぶらしい」という情報が書き込まれていた場合、そこに公式リリースや大手報道各社のURLがはってあって、リンク先に同様の最新情報が書いてあればひとまず安心です。
しかし、情報源が明かされていなかったり、リンク先が謎のブログだったり、はたまた数年前の記事だったりする場合は危険です。
たった1クリック、1回の検索で誤情報に惑わされることはなくなりますので、新しい情報が飛び込んできたら人任せにせず自分で確認するようにしてみてください。
まとめ
どうしてこんなに熱弁しているのかというと、これは私がいつも肝に銘じながらTwitterを見ているからです。
Twitterも掲示板も、上手に使えばとても有益ですし、楽しいもの。
だからこそ、自分で確認すること、勢いで高値圏を購入しないこと、を心がけて損する頻度を減らしましょう。(執筆者:平林 亮子)