iDeCoや積立NISA、更には累投。これから積立投資を始めようにも、どの投資信託を買ってよいか迷っている人も多いと思います。
投資信託の選定には戦略が必要です。目標利回りや、投資に回す資金の性質。これらを勘案して投資銘柄を選ばなければなりません。
今号では、「積極的に将来の利益を獲得しに行く」ことを目標に、おすすめ銘柄を紹介出来ればと思います。

目次
資産の成長に懸けるならならJPMアセアン成長株ファンド
BRICs諸国が下火である今、中長期的な投資先として最も魅力的な地域はアジアでしょう。
成長著しいアセアン諸国にダイレクトに投資出来るのが、JPMアセアン成長株ファンドです。
ファンドの構成を確認すると、シンガポール、インドネシア、タイの3カ国で約75%の比率を占めます。
特に、インドネシアは2017年のGDP成長率は世界でもトップクラス。
世界銀行によると、2017年の予測は5.2%。2016年の5.0%から成長が加速する見通しです。また、2018年も、5.2%を上回る見通し。
特にインドネシアの中央銀行は、最大で5.6%まで成長が加速する可能性があると見ています。
過去のリスク資産価格推移を鑑みても、成長率が高い国は買いであるケースがほとんどです。ここ数年のインドを思い出せば、イメージしやすいと思います。
インドネシアやタイ、フィリピン等の成長性、さらに、シンガポールの安心感も加わり、初心者の積立投資にはおすすめのファンドと言えるでしょう。

申込手数料は0円。解約時のペナルティもない
JPMアセアン成長株ファンドはコスト面も非常に優秀です。申込手数料はゼロ円、かつ、信託財産留保額もありません。
信託財産留保額とは、やめる時に掛かる手数料ですね。厳密には、手数料と言ってはいけないのですが、あくまでイメージとして覚えておいてください。
信託報酬も1.728%と新興国関連のファンドでは比較的優秀と言っていいと思います。
設定来のリターンは約64%。年率に換算すると、毎年6%のリターンを得られていた計算になります。
運用会社が世界の名門、JPモルガン・アセット・マネジメントということを考えれば、非常にコストパフォーマンスの良いファンドと言えるでしょう。
日々の変動を抑えたければオーストラリア株ファンド

リスク資産で積極的に上値を狙いつつも、日々の値動きを抑えたい場合にはオーストラリアがおすすめでしょう。
個人的には、豪ドル建ての債券を買うより、株式メインの投資信託を積み立てた方がよっぽど「儲かる」と思います。
中国依存の体質には問題があるものの、人口は今後も上昇傾向。また、広大な土地を持ち資源国であることも周知の事実です。
「人口と広大な土地」の二点は、成長国のキーワードです。これらを満たすオーストラリアは、中長期的に緩やかな成長を続ける可能性が高いのです。
ストレートに、オーストラリア株ファンドを買うも良し、カバードコールを付して、値動きを抑えつつ運用するも良し。オーストラリア株ファンドも積立にはおすすめのファンドと言えるでしょう。(執筆者:徳田 陽太)