そんなコピーを目にすることも多いですよね。
以前は持病や既往症がある方、高齢の方は生命保険や医療保険に加入できないのが一般的でしたが、現在は持病や既往症があっても加入しやすい保険がたくさん出ています。
今回は、「引受基準緩和型保険」と「無選択型保険」について解説します。
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目次
引受基準緩和型保険とは
引受基準緩和型保険とは、告知項目の数が通常の保険よりも少なく、すべて「いいえ」に該当する方のみ入れるような保険です。
保険の加入時には、健康状態の告知(または医師の診査)が必要です。
これは、健康な人とそうでない人のリスクの大きさの差をできる限り小さくし、すべての加入者を平等に扱うために必要なことです。
告知の内容によっては、条件付きの引受となったり、保険の加入を断られたりします。
そこで、告知の結果加入できなかった人のために、加入条件(引受基準)を緩和する保険が登場しました。
それが「引受基準緩和型保険」です。
「引受基準緩和型保険」の告知項目
保険会社や商品によって異なりますが、2~4つほどの告知項目が設けられており、「はい」、「いいえ」いずれかで回答します。内容は主に以下の通りです。
・ 最近3か月以内に、がんまたは上皮内新生物・慢性肝炎・肝硬変で、医師の診察・検査・治療・投薬のいずれかをうけたことがありますか。
・ 過去2年以内に、病気やケガで入院をしたこと、または手術をうけたことがありますか。
・ 過去5年以内に、がんまたは上皮内新生物で入院をしたこと、または手術をうけたことがありますか。
(参考:オリックス生命 引受基準緩和型医療保険 新CURE Support)
注)上記は一例です。告知を求められる項目・病名は商品によって異なりますので、告知書をよく読み、正しく告知を行ってください。
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「無選択型保険」とは
「無選択型保険」とは、告知や医師の診査がまったく必要のない、どんな人でも入れる保険です。
引受基準緩和型保険よりも販売されている数は少ないですが、持病がある方にとって、無条件で加入できるありがたい存在でしょう。
しかし、裏を返せば、直近に入院を控えている方であっても加入できるということです。
入院や手術、死亡のリスクが高い人たちの集合体ですから、保険会社にとっては給付金・保険金を支払う確率が高いということになります。
そのため、当然ながら保険料は高額です。
「無選択型保険」の注意点
保険料が高額である以外にも、以下のようなデメリットがあります。
・ 保険金・給付金の上限が低く設定されている
・ 既往症の再発・悪化による入院・手術は対象外となることもある
まずは通常の保険に申し込みを
持病があるからと、最初から「引受緩和型保険」や「無選択型保険」に申し込む方もいるのですが、まずは通常の生命保険・医療保険に申し込んでみてください。
結果、加入を断られた場合に初めて、「引受基準緩和型保険」を検討することをおすすめします。
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「無選択型保険」は本当に必要?
引受基準緩和型保険にも加入できない方は、無選択型保険に申し込む前に、今一度保険の必要性について考えてほしいのです。
なぜなら、前述したように、無選択型保険の保険料はかなり高額です。
受け取れる保険金額よりも保険料の払い込み総額の方が大きくなる可能性も少なくありませんし、長生きするほど支払う保険料は増えていきます。
また、保障内容も限定的なので、いざというとき十分な保障を得られるとも限りません。
支払う保険料を貯蓄に充て、万一の場合それで医療費をまかなえるのであれば、保険の必要性はないのかもしれません。
すでに無選択型保険に加入している方は定期的な見直しを
病気で治療中であっても、一定期間を経過すれば通常の保険や「引受基準緩和型保険」に加入できる可能性があります。
例えば、「病気やケガで入院をしたこと、または手術をうけたこと」から2年以上経過すれば、告知に該当しないため、引受基準緩和型保険に加入することができます。
すでに「無選択型保険」に加入している方は、保険料の安い保険に乗り換えができないか、定期的に確認することをおすすめします。
まとめ
「引受基準緩和型保険」、「無選択型保険」それぞれの特徴、違いについてお分りいただけたでしょうか。
いずれも保険料が割高であるというデメリットがあることを知り、本当に保険で備えなければならないのか、貯金でまかなえないのかを考えて加入する必要があります。
(2) 引受基準緩和型保険、
(3) 無選択型保険
の順に加入を検討すること。
そして、今は加入が難しくても時間がたてば選択肢が広がる可能性があること。
これらを念頭に、合理的に保険を選んでくださいね。(執筆者:近藤 あやこ)