ハードフォークという言葉が知られるようになったのは、昨年ビットコインが分裂した際に誕生したビットコインキャッシュがきっかけでした。
日本では「ハードフォーク = 分裂」と思っている方も多いようですが、実際は4種類あることを知らない人も多いようです。
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目次
1. アップグレードによるハードフォーク
現在仮想通貨の種類は2,000種類以上あるとされ、近い未来大半のコインは淘汰されると予測されています。
多くのコインの管理団体は、パソコンやスマートフォンと同じく、常に性能の向上や機能の充実に努めています。
アップグレードによるハードフォークの場合、新しいソフトウェアになることで、それまで活用していた古いチェーンを使えなくなります。
アップグレードによるハードフォークの場合、新しいコインの配布はありませんが、コインの価格自体が大きく値上がる可能性を秘めています。
2. エアドロップによるハードフォーク
エアドロップによるハードフォークというものが、冒頭で書いたビットコインキャッシュの誕生のことです。
他のハードフォークと違う所は、新しいブロックチェーンを使用するために、既存のチェーンを使われなくなるということはない、ということです。
チャートを見てもらえば分かりますが、エアドロップが発表されるとコインの単価は上がる可能性が非常に高いです。
しかし、エアドロップ配布の後は多く売られることも多いので急落し易いのが特徴です。
3. 一般的なハードフォーク
このハードフォークが起こる原因は、システム上たまたまブロックチェーン上のブロックを作成時に複数のブロックができてしまうことがあります。
その際、チェーンにブロックがよりつながったチェーンを生かしていくというもので、エアドロップや分裂等の際に起こる、新しいコインの配布はありません。
ちなみにこのハードフォークは、日常的に行われているようです。
4. 対立によるハードフォーク
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アップグレードによるハードフォークと同じですが、コミュニティ内の対立が原因で起こるハードフォークです。
市場に多大な影響を及ぼし、コインそのものの、価値の下落につながる可能性があります。
代表的なものにThe DAO事件と呼ばれるハッキング事件によって、イーサリアム内部のコミュニティ内の対立によって引きおこった事件があります。
簡単に説明しますと、The DAO事件をきっかけに、コミュニティがハードフォークに賛成派とハードフォーク反対に別れてしまいます。
結果としてハードフォークをすることで市場の混乱を防ぐことはできました。
しかしハードフォーク反対派はイーサリアムから脱退し、イーサリアムクラシックを立ち上げることになりました。(執筆者:三宅 瑛心)