なんて勝手に思いこんでしまってませんか?
実は、困ったことに必ずしもそうとは言えないのです。
つい先日も、
などと見出しが踊っておりました。

今回は、毎年送られてくる固定資産税等の納税通知書のチェック方法についてお話したいと思います。
目次
課税誤りはどの程度あるのか?
古い調査結果ではありますが、総務省が平成24年8月に発表した「固定資産税及び都市計画税に係る税額修正の状況調査結果(pdf)」によりますと、
・納税義務者数に占める割合…土地0.2%、家屋0.2%
となっております。
これは、平成21年度から23年度を調査対象期間にして、全国の市町村が土地・家屋に係る固定資産税・都市計画税について、どのくらい課税誤り等があったかを総務省が調査した結果ですが、どうでしょうか?
相当数の課税誤りが発生していると感じるのではないでしょうか。
固定資産税等のしくみはどうなっているのか?
固定資産税は市区町村税で、土地や家屋がある市区町村が、毎年1月1日現在の所有者に税額を計算して通知し、納付書などで納める仕組みになっており、これを「賦課課税方式」といっています。
固定資産税等の計算方法は、土地も家屋も次の計算式に当てはめて求めます。
・都市計画税 ⇒ 課税標準額×税率(0.3%)
※ 課税標準額とは、総務大臣が定める固定資産評価基準に基づき計算されるもので、この課税標準額の基になる評価が3年ごとに見直されるのです。
※( )内の税率は標準税率。
市区町村によって税率は異なる場合があります。
「納税通知書」のどこをチェックしたらいいのか?
「納税通知書」にはさまざまな情報が記載されておりますが、つぎのようなところをチェックしてください。
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土地
1. 現況地目に間違いは無いか。
2. 住宅用地の軽減特例の適用に間違いは無いか。
固定資産税等では、住宅用地には下記のような軽減特例が設けられております。
これが正しく適用されていないケースが散見されています。
3. 住宅用地率に間違いは無いか。
などをチェックしましょう。
家屋
1. 新築、長期優良住宅及び、耐震、バリアフリー、省エネなどの改修住宅に対する固定資産税の減免措置は適切か。
2. 家屋滅失された場合は反映されているか。
3.増築・減築等は反映されているか。
などをチェックしてください。
また、下記のようなケースは特に注意してみてみましょう。
・増築・減築をした
・店舗併用住宅の場合
・店舗を閉鎖、住宅として利用している
・賃貸住宅の場合
・アパート・マンションの駐車場がある
・社員寮にしている
・老人ホームとして利用している
固定資産税等に疑問を感じたら
固定資産税等に疑問を感じたら、まずは市区町村役場に問い合わせてみましょう。
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すぐに問い合わせるのはちょっと…という場合は、「縦覧制度」というものがあり、納税者なら誰でも、4月初めから概ね2ヵ月間、「縦覧台帳」がみられます。
自分の土地・建物の評価額と他の土地・建物の評価額を比べて確認できる仕組みです。
そして、評価額に不服があれば、納税通知書の受領日の翌日から60日以内に「審査の申し出」が出来ることになっております。(但し、基準年度のみ)
評価額以外(課税標準額、税額等)に不服がある場合は、同じく納税通知書の受領日の翌日から60日以内に「不服申立(異議申立)」が出来ます。
2018年度は、基準年度(固定資産税の見直し時期)となっています。
既にお手元に納税通知書が届いていることでしょう。
税額だけをみておしまいにするのではなく、内容もしっかりチェックするようにしましょう。(執筆者:小木曽 浩司)