新年度も近くなり、株式投資を始める方や既に始めている方もいらっしゃるかと思います。
株式投資の運用方法としては、いわゆる専業トレーダーが活用しているスキャルピング、そして王道といえる中長期投資などがあります。
どちらにしても、入門者の方は、感覚で株を購入してしまう場合があるのではないでしょうか。
しかし、投資は感覚で取引してしまうと、思わぬ損失を招いてしまいます。
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今回は、株式投資を感覚で取引しないようにする、システムトレードについてご紹介します。
目次
システムトレードは感覚や心理的要因を極力排除した方法
株式投資をしている方の中には、ほぼ感覚で取引をして継続的に収益を出している事例もあります。
しかし、多くはセンスであったり、長年の経験であったりといえる部分が大きいです。
ですので、それを真似て裁量で取引をしてしまうと、損失を発生させてしまうことになりやすいです。
感覚的な取引で損失を出している方は、システムトレードという機械的な方法を用いることで、感情・感覚に囚われない取引を行うことが可能です。
システムトレードとは売買ルールに従って機械的な取引をすること
株式投資について情報を発信している所によっては、システムトレードを自動売買ソフトと同義に説明している場合があります。
しかし、システムトレードとは、前述で示したように感情で取引をしない為に、あらかじめ自分で決めた売買ルールに従って取引を行うことを指します。
つまり、紙に書いた売買ルールに沿って株式投資を行っている場合も、システムトレードをしていると言えます。
システムトレードのメリットとデメリット
システムトレードの大きなメリットは、
そしてルールを決めて取引を行うので、反省点と次回に活かすポイントが絞られること
が挙げられます。
裁量取引だと、どこが良かったのか悪かったのかを、客観的に分析することができません。
システムトレードであれば、あらかじめ売買ルールを決めているので失敗した時は、ルールのどこに問題点があったのか見つけやすくなりますし、自分の癖も把握できます。
反対にデメリットは、適切な売買ルールを見つけるのが難しいという点が挙げられます。
最初のうちは、特に損切ラインを設定するのが難しいです。
損切ラインを上げすぎると、反発する場面で損切をして利確チャンスを逃しやすいです。
反対に、損切ラインを下げ過ぎると大きな損失につながります。
対処法として、損切ラインを上げ気味にし、確実に上昇相場へ転換した所で取引するという方法があります。
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裁量取引は損失を増やす方向へ向かってしまう
感覚で取引を行うことを、裁量取引と呼びます。
裁量取引がなぜ損失につながりやすいのかというと、人の心理と関係があります。
例えば、ある企業の株価が1株1,000円で割安だとして、上昇相場と仮定します。
この時、誰もが買おうと考えますし、購入するでしょう。
そして、仮に上昇したとして、1株2,000円が天井とします。
数字だけを見ると、2,000円の時に売却すれば一番収益がでるポイントです。
しかし、いつ下落するか分からない不安感から、少し上昇したところで利益確定しがちになってしまい利益を少なくするパターンがあります。
また、反対に損失が発生している時は、いつか上がるだろうという感情が働きますが、結果的に塩漬け株となってしまうパターンが多いです。
株式投資では、利益が大きく損失も大きければ、底の空いたバケツに水を入れるのと同じです。
ですので、いかに損失を抑えるかという事を考えると、システムトレードという方法がおすすめといえます。