現在は史上最低水準の金利動向で、過去から見れば驚くような金利水準で住宅ローンを利用することができます。
では具体的にはどの金融機関で住宅ローンを利用するべきなのでしょうか。
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目次
メガバンクでの住宅ローンについての印象
皆さんのメガバンクに対する印象としては、
窓口にしっかりとしたスタッフがいるので十分な商品説明等が受けられる
将来的な諸変更手続について、近隣の支店で相談に乗ってもらえるので安心
といったところかと思われます。
しかしこれらは全て過去のものであり、実情は大きく異なっている、という理解が必要なのです。
メガバンクにおける住宅ローンの実情は
メガバンクの実情は、こうした一般的な印象とは大きく異なります。
まずメガバンクにおける住宅ローンの位置づけですが、利益を生む商品になっていません。
借入金利が1%を切っている中で、銀行としては住宅ローン実行に係る受付、審査、約定書締結といった事務コスト、人員コストがあります。
また融資実行後のシステム上の管理、定期的な返済予定表等の作成、郵送といった管理コストがあり、本音で言えば十分な利益を出せる商品ではなくなっています。
ですので、ローンの受付自体をローンセンター等に集約したり、極力ネット受付できる体制にしたりと省力化を進めています。
また店舗でのローン受付は行うものの、受付はパートスタッフや新入行員が対応しており大した提案が行われません。
仮に提案があったとしてもメガバンクならではの提案という水準になる事はありません。
また将来的に返済が厳しくなったりというケースでは、問題のハードルが高いので、こうした行員レベルで何か解決を生み出せることはまずありえないのです。
そもそも住宅ローンはパッケージ商品であり、特殊な異例対応は含まない汎用的な商品です。
ゆえにどの金融機関を使ったとしてもそれほど大きな差異は生じることはないのです。
メガバンクは、こうした現状を認識しており早期にネット方式への移行を懸命に進めている状態なのです。
ではネット銀行はどうなのか
ネット銀行は、合理化、省力化を早くから進めており、実際のローン申込に当たっては店舗への訪問も必要ありません。
メガバンクが提供する住宅ローン商品と遜色ないローンを提供できる体制を構築しています。
また融資実行後の返済資金の出し入れはネット経由でできますし、必要な期日前返済等の手続もネットで完結できるネット銀行の方が遥かにメリットが高いです。
その上ローン金利もメガバンクより低レートとなっていますので、利用者としてはネット銀行の方が遥かに優位性は高いのです。
総括
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住宅ローンの利用については、ネット銀行を優先的に検討するべき。
商品設計やアフターフォローを含めた体制としても、メガバンクとの遜色はありません。
メガバンクなら懇切丁寧なサービスが受けられるといった固定観念は早期に捨てるべきなのです。
但し、これはメガバンクにせよ、ネット銀行にせよ共通しているのですが、自分自身での商品理解は必ず必要となります。
最低限の知識は自身で習得した上で、利便性、優位性の高いネット銀行のローン利用がお薦めなのです。(執筆者:松野 のりこ)